「酔拳のような数学の授業だった!高校は恐ろしい」と
花子が数学の授業の感想を語っていた。
酔拳って、あの蝶のように舞い…っていうあれ?
それをどうやったら数学の先生が?!
花子の数学担当の先生は再雇用?再任用?
きっと定年は過ぎただろうおじいちゃん先生らしい。
ほかの数学の先生は「予習は絶対にしてくること!」と
授業の最初で言ったという話を別のクラスの子に聞き、
戦々恐々としていたら、
「予習はこの授業ではいらないよ。授業でさらうから」と
穏やかに話してくれたらしい。
動きもさすがおじいちゃん、というゆったりとしたもので、
最初の授業はゆったりと…
黒板の一番上にまずは公式を書き、
そこから怒涛のペースで飛ばしたらしい。
授業終了後、「習ったところまでの練習問題が次の宿題」
と話すと去っていったらしい。
「その最初の授業で進んだページ数、15ページ…」と
花子が四谷怪談を語るように話した。
練習問題だけで、すごい量あることは容易に推測できる。
花子は予習していたようで、授業内に解けたらしい。
でも、授業についていけない生徒もいただろう。
そういう生徒はどうするの?と聞くと、
「質問がある子は手を挙げて」と言っていたので
途中で「先生、わかりません」と手を挙げた生徒がいたらしい。
「家に帰って、やってみたらわかるよ。」と先生は答えたとか…
それ、質問の答えになってないし!!
ただ、さすがに飛ばしすぎたそうで、その後2回、
演習だけの授業になったらしい。
演習プリント配布して、わからないときは手を挙げて質問。
残った問題は宿題、と。
「宿題として何問残ったと思う?」と花子が聞く、
四谷怪談の続きを語るように。
「20問?」と恐る恐る聞いたら、「100問~!」と。
ひぃ~!!!
授業内にプリントやって、100問残るって、一体、
何問あるプリントなんだ?!
「高校は恐ろしいところだ…」と花子がお化けに遭ったかのように
言っていた。
酔拳をしているかのような数学の先生、
ちょっと見てみたい。
ちなみに、私が入学式でファンになった国語の先生は
授業で生徒をあてるときに出席番号のくじを引くらしい。
「八百万の神々に選ばれしもの!」と言いながら。
花子、ほぼ毎回選ばれるらしい。
「八百万の神々に気に入られているの、私…」と
満更でもなかった。
楽しそうな高校生活でなにより。