ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

”The Undomestic Goddess”と食器洗い

”The Undomestic Goddess”を読み終えた。

ロンドンの一流法律事務所でパートナーに昇進間近だったサマンサが
まさかのミスを犯してしまい、呆然自失のまま電車に飛び乗り
田舎の駅に降り、ひょんなことから家政婦になる。
一流の家政婦を詐称しつつ、家政婦をそれまで雇っていたサマンサは
なにもできず…というドタバタ劇。

ロマンスがあり、最後はミスがサマンサのせいではないことが判明し
まさかの昇進で戻れることになったものの、
仕事漬けの人生とは別の人生を歩むことを決意する、というもの。

うーん、まぁ、いいんじゃない…としか出てこない。
以前は「こんなみんな万々歳とか大団円って
本やドラマの世界だけだからね!」と毒づいていた気がするけれど、
大団円がこれ?
本の世界なのにハッピーエンドはこれなの?
これがあなたの想像力の限界なの?と思うような結末が多い。
虚構の世界で、いくらでも想像でひねり出せただろうに…
作家の想像力の限界を見るというか。
この結末なら、現実世界にゴロゴロ転がっていて、
うらやましくもなんともない!とひたすら結末に文句をつけたい。

もう私の地雷源は”家事労働”にしてほしい、と思うほどになってきた。
もったいない、の基準がわからないというか…。
専業主婦のママさんが据え付けの食洗器使用を夫に禁止された、
という話をした。
据え付けの食洗器を使ってはいけない理由は?と聞くと
「電気代がかかるから」らしい。
いや、確かに電気代は値上がりしているけれど、
食洗器の電気代って、1回20円、洗剤などを足しても30円。
手洗いの場合は50円。
そうやって食洗器使用が節約になることを知り、
無事に使用できるようになった…なんてことには
もちろんならなかった。
そのほかにも食洗器使用禁止する例文として
「機械は信用できないから手洗いしてほしい」と言っていた男性もいた。
つい「洗濯もすべて手洗い?」と聞いてしまったら黙っていたので
洗濯機は信用できるらしい。

私がそのとき一番驚いたことは同席していた奥さんが「よく言った!」
という目で私を見ずに、「そんなこと言うの?!」という目で見たこと。
男性に口答えするのか?!というような。
その奥さん、私より5つ上なだけなのに…。
きっと女性から言い返されることに慣れていない男性は黙り込み、
同席していた夫は「アハハ!」と私らしい発言に愉快そうに笑っていた。

そもそもあるものを利用しないことが一番の無駄なのでは?と
私の価値観では思ってしまう。
使わないのなら、最初からつけなければよかったのに!

我が家は5人家族なので食洗器が故障したとき、
手洗い二日目(日曜日)には発狂しそうになった。
私の時間は食器にどれだけとられるんだ?!と。
この怒りは女性はきっと共感してくれるに違いないと思ったら
「専業主婦なら、手洗いする時間もあるだろう」と言う女性もいる。
いるのか…。
言っちゃうのか…。

丁寧な生活には憧れるし、食器を手洗いしたい人にまで食洗器使ったら?と
言うつもりはない。
どうぞ、ご自由に、とは思っている。
初期費用もかかるので、まずは食洗器購入からのスタートなら
それは大変だ、と思う。
でも、食器を手洗いする時間を考えると、食洗器は安い。
いつも食器を洗う人が食洗器を「使いたい!」と主張していて、
食洗器もあるのに「もったいない」とか「分不相応」だと言える人たち、
どこの立ち位置なんだ?と気になって仕方がない。
しかも、それを言われて使用を踏みとどまることにも驚き。
食洗器使用に許可いる?上司でもいた?
自分の行動に誰の意見を聞くんだ?どこまで参考にするんだ?
「もし、メイの夫が反対したら?」と聞かれた。
「あら、そう。私は使うわ」と使う。
どういう理由の反対派か知らないけれど、
夫が全部手洗いしてくれるなら止めない。
でも、私がするときは食洗器使うから、と言うだろう。
食器洗いでもめる、21世紀でこれか…。