ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

"The Silent Patient"

"The Silent Patient"

 

夫の殺人容疑で逮捕された画家のアリシアは逮捕以降、一言も話さなかった。
彼女に興味を持った精神科医のテオは彼女を救おうと
コミュニケーションを試みる。
2人には共通点がいくつかあり、ついにアリシアは話し始める。

かなり有名な本で、海外のbooktuberたちがこぞって「読んだ!」
「面白かった!」「予想外の結末だった!」と語っていて、
ずっと読んでみたいと思いつつ、本棚にあった本。
殺人事件と精神科医、なんだかしんどそうな話だな…
海外の人たちの好きなサスペンスって、サイコが多いんだよなぁ…
というのも私の触手が伸びなかった理由の一つ。

結論からいうと、「予想外!!!」だった。
怪しい人は数人いて…次から次にと出てきて、
犯人が結局、この人っていうオチなら、新しくもなんともない…と
思いながら読んでいたけれど、私の想像と違った。
ただ、結末を知った後は、「これ、映画のアレと同じ結末…」と
思ったので、「目新しいか?」と聞かれると、ちょっと悩む。
ただ、犯人はサイコではないし、
サイコっぽい人も数人出てくるけれど、みんな至って普通の人で、
サイコより普通の人がやっぱり怖い…と思う。

物語の中でギリシャ神話が重要な要素となっている。
ギリシャ人の精神科医にイギリス人の精神科医ギリシャ神話の
意味について説明を求めたところ、
ギリシャ人がみんなギリシャ神話に詳しいと思ってるのか?
イギリス人はみんなシェークスピアの作品に詳しいのか?」と
聞くところがある。
いや、本当にそれ!
日本人だからって、江戸川乱歩写楽千利休も解説できるほど
すべてに詳しいわけではない!と
「日本人のあなたならわかるでしょ?」とマニアックな質問を
海外のパルたちに投げかけられた私も激しく同意!
物語の中ではギリシャ精神科医が「でも、ギリシャ神話における
その物語はギリシャ人の血脈だ。」と裏切られる…。

4日ほどで読み切ったけれど、ずっと読んでいたので
冬休み中のこどもたちにそんなに面白いのか?あらすじは?と
聞かれたので、あらすじと犯人っぽい人を語ったところ、
「そいつが怪しい」
「いや、違う」
と犯人の類推があったけれど、こどもたちも誰も当てれず。
面白かったか?と聞かれると、「まあまあ」だと思う。
でも、私の中では強く友人におすすめするほどではない。