ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

日本人に聞く

「ちょっと、これってひどいと思わない?」というようなことを
友人に話すとき、すでに反応は想定されている。
大抵は価値観を共有している人と友人なので
「なに、それ?!」と怒りを共有してくれる。
また同じ文化、言語、教育というバックグラウンドがあると
同じ日本人としてわかってくれるよね?ということもある。

先日、日本人の友人から同僚の外国人の勤務態度の愚痴を聞いた。
「おかしくない?」と。

・・・どこが?と固まる私。
彼女の話をかみ砕き、「つまり~ってこと?」と確認し、
いや、でもそれ合理的ではないわね、とか
それは社風の問題では?…という言葉しか出てこず、黙る。
きっと彼女にも伝わった、私の共感を得られていないことが。

その話を私はロンドンのパルにした。
日本人の友人が外国人の同僚の勤務態度の愚痴を語ったのだけれど
私には全く共感することができなくて、
寧ろ、なぜ、それを”指導”されなければいけないのか?と。
それはその会社のシステムの問題では?
そもそもそれは本当に必要か?とか、
日本人の友人は”カルチャーギャップ”と言っていたけれど、
一言でいえば、”ミスマッチ”なんだと思うんだけれど、
その外国人の同僚に会社が求めることにミスマッチがある、と
私は思うんだけれどイギリス人としてはどう思う?と。

「うまくいかないことが目に見えていて、明らかにミスマッチよね」と。
ロンドンのパルは私が”共感できなかったこと”に共感してくれた。
「本当に!そうなのよ!」とミスマッチについて語りあった。
ミスマッチは、どっちも不幸になるわね、と。
これが共感し合うってこと…あれ?
私、日本人の会社のルールに共感できないことに
イギリス人と共感したけれど、どうなの?と不安になり、
聞いてみた。別の日本人に、生粋の日本人が日本社会について聞く。
変すぎる…。

「外国人同僚のこういう勤務態度に異を唱える会社って
日本では普通なの?」と。
アラ還(60才手前)マダムは答えてくれた。
「うちは外資系だから…そんなことにまで口を出すことが鼻つまみもの」
という話で…”外資系”か…それはまたある意味特殊?なんて話をしたら
そもそも、なにをもって”日本の会社の常識”なの?となった。
また別の専門職の友人に聞くと、
「うちの会社でも大丈夫」ということだった。
日本人に聞き回って、安心した私。
ついに日本人の価値観には共感できなくなったのかと本気で焦った。

ミスマッチが起きた場合、どうするかと聞くと、
「合わせる努力をする」べきらしい、一般的には。
石の上にも3年、の精神か。
外資系のマダムと私は「次いこう、次!合うところがあるさ!」だった。
A rolling stone gathers no moss:転石苔むさず