もうすぐ年長の息子、ひらがなをなかなか覚えなかった。
いま小2の娘は年中のときには、お友達と手紙のやりとりをしていて、
自由自在にひらがなを読み書きしていたことと比べると、
息子は遅すぎて心配になるほど。
就学前のこどもに読み書きを教えない主義の教育方法もあるくらいだし、
と気にしないふりをしたりしていたけれども
江戸時代でも「6歳の6月に習い事のはじめどき」と寺子屋に通い始めた
なんていうのを読むと、
やっぱりそろそろしておかなければ!と息子にひらがなを教えた。
といっても就学前、まずは自分の名前さえ書けたらいいだろう。
フルネームをひらがなで書く、そのくらいなら3日で習得するだろうと
思ったら、息子の名前は「め」が入っている。
この「め」が息子にはすこぶるむずかしく、
幼児特有の鏡文字になったり、(鏡文字で書くほうが私にはむずかしいのに!)
右回転した「め」、左回転した「め」と息子と同じで文字も落ち着きがない。
もっと簡単な名前にしておけばよかった、と夫とため息をつく始末。
例えば、どんな名前だったら良かったか、
息子がいまのところ完璧にかけるのは「い」と「く」だから
「いく」「いい」「くく」、そんな名前…。
私としたことが、兄弟で同じ漢字をつかったため、
末っ子にも「め」が入っている。
2年後にはまた「め」で苦労するのかとすでに憂鬱。
これが寺子屋のお師匠さんだったら、「やめちまいな!」と破門にして
終わりにできるのだろうけれども、
息子なので、丁寧に根気よくいくしかない。
娘のときに苦戦した記憶がないので、二人目で初めて苦戦。
なんとかかんとか、息子もひらがなで名前を書けるようになった。
息子にひらがなでハガキに名前を大きく2枚書かせた。
書いた日付を付け加え、両祖父母に送った。
これを1週間に2枚ずつ書いたら、字の進歩も見られるだろうし、
孫バカの祖父母たちに息子は毎週褒められ、ますますやる気を出す、
というちょっと他力本願なやり方。
向田邦子の父親が疎開する娘(向田邦子の妹)にあて名書きしたハガキを
たくさん持たせた、というのを本で読んだことがある。
文字が書けない娘に、とりあえず元気なら○を書け、と。
その○が疎開してしばらくは大きくはみださんばかりだったのに
どんどんと小さくなっていき、最後には×になった、という話だったと
記憶する。
たった○ひとつで、物悲しくいまの平和のありがたさを感じさせる。
息子がこれから出すであろう名前だけのハガキ、
祖父母たちも名前だけで、いろいろと感じることになるだろう。
これで息子の字が上手になれば、私も喜ぶ!息子も喜ぶ!祖父母も喜ぶ!
一石四鳥の勉強法!