ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

化学のオンラインレッスン

化学のオンラインレッスンを受けた。
一人の女子高生がたくさんの聴衆に話しかけるもので、
花子の化学の塾の先生の話では、とある化学の単元をする、
ということで花子は高校化学の教科書を一週間、
読み直して受講。
対象は高校生以上、という話だったのだけれど、
「花子ちゃんにもきっと面白いはず」と化学の塾の先生に
声をかけてもらい、家族で期待して観た。

毎週見ている唯一のTV番組に『プレバト』がある。
俳句の夏井先生の毒舌を聞きたくて見ているのだけれど、
夏井先生の良いところは、「まずは良いところから言いましょう」と
褒めて始めるところだと思う。

女子高生なのに、しゃべりが上手だった。
面白いしゃべり、というわけではないけれど、
立て板に水のしゃべりで、まるでラジオを聴いているようだった。
化学のオンラインレッスンと聞いていたけれど、
もっと間口は広く”サイエンス”のオンラインレッスンだった。
Zoomのチャット機能を使って聴衆とコミュニケーションをとりながら
レッスンを進めていく方式は新しいなと思ったし、
それを使いこなせる女子高生はさすがだと感心した。
これからはこういう方式も増えていくのだろうと感じた。

っが、同じ人が2回目のレッスンをしたら聴講するか?
と家族に聞いたら、「いいえ」という答えばかりだった。
これは先生役をした彼女の責任ではなく、運営の問題だとは
思うけれど、正直、始まった瞬間から、「ターゲットはどこ?」と
顔を見合わせる内容だった。

化学を好きな高校生、には全く物足りない内容だろうと思う。
化学が好きな花子にも「知っていることばかりで発見はなかった」。
それでは、化学のことを知らない大人の私や夫が聞いて面白いか?
残念ながら、そうでもなく…
小中学生対象?と思ったけれど、たまに参加する人たちの
声を聴くと中年男性…?それとも声だけおじさんの高校生?
一体、だれが彼女のターゲットなんだ?と首をかしげる1時間。
ええ、1時間近くあった。
Zoomというのはオンラインミーティングなので、
みんなが同じ時間に集められる。
それがまた苦痛だった。これ、youtubeでいいのでは?と正直思った。

私と夫がその化学のオンラインレッスンに期待していたのは
花子の”ロールモデル”だった。
「私も高校生になったら、このレベルまで到達したい!」と思えたり、
「私が知らないことって、こんなにあるの?!勉強しなくちゃ!」と
焦ったり、知的欲求や知的好奇心を刺激されるような…。
花子が感心したのは彼女が最初に言った言葉。
「”みんな、私が見えてる?”だって。すごいね」の一言。
メンタルすごい…というところだけ。
高校化学の教科書を何度も読み込み、資料集と参考書と
アトキンス一般科学を横においてノート持参で聴講していた花子、
残念そうだった。