ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『24歳の僕が、オバマ大統領のスピーチライターに?!』

本を読んで、久しぶりに感動した。
「辞書を引かなくても言葉がわかる!」と家族に言うと、
当たり前じゃん!という言葉が返ってきた。
「珍しい、日本語の本」とも言われた、
久しぶりの日本語の本。

政治家、TV番組、法令の名前…これは日本語で読んでも
知らない単語だらけだったので英語ではお手上げになっただろう。

 

 


オバマ大統領のスピーチライターの回顧録
回顧録といっても、24歳の青年がオバマ大統領に傾倒し、
政治活動に身を投じていく。
多大な時間とエネルギーを使い、結果は目に見えて出ず
自分が消費されていく感覚、ストレスからなる顎関節症
数年でぐっと老けた気分になった描写などは痛々しい。

驚いたことは、ある程度は想像していたけれど、
オバマ大統領のスピーチがスピーチライターによって
作られていたこと。どんな小さいスピーチでも!
有名人に送る誕生日カードやちょっとしたコメントも。
またオバマ大統領の動画もかなり台本がしっかり作られていた、
抑揚のつけ方や話し方のコーチまでいた、
なんていうことを知った、しかもプロの手を借りて。
ハリウッドのコメディ作家に台本を書かせて、
撮影は民間人で、海兵隊員が照明係... NAVYが照明係だったとは。

ということは、オバマ大統領のスピーチのうまさは、
結局のところスピーチライターの手柄かと思いきや、
その人の言葉をいかにうまくまとめるかがスピーチライターのできる
限界だと著者が書いていたことには納得。

ところで、トランプ大統領が大統領に就任した時、
実は私は期待していた部分があった。
トランプは金持ちなんだから、各種コーチがつけれるはずだから、
お金にモノを言わせてたくさんの高給取りコーチが雇え、
きっとものすごい立派な人(張りぼての)に
なって大統領としてそつなくこなすのだろう、と。
実際はそうではなかったようで…
印象操作のコーチを雇わなかったのか?
SNSは別の人にスマホごと託しては?とかずっと思っていた。
雇う必要がある、と考える人がいなかったのか…。
日本の政治家を見ていると、彼らもそろそろコーチを雇う必要があると
思う。スピーチライターと話し方のコーチと。
眠くなるスピーチを脱却し、オバマ大統領のときの”熱病”のような
見せ方もうまい政治家、現れないものか。