ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

"The Venice Sketchbook"

洋書の選び方の指南をしているブログをつい読み込む。
それぞれに”目的”があることに気づく。
多くは”英語の勉強のため”で、かつ”最後まで読む”ために
読めるレベルを見極めることも大切だ、と。

ほぉほぉ、と思いながら読むけれど、私は真逆の洋書選定。
日本語の本と同じ。
「まず、最初のページを読んで惹き込まれるかどうか」で決める。
kindle本はサンプルが読めるので、とても便利。
評判がすごくいいのに、全く面白くなかったりする。
誰も彼もが紹介するような(海外でも日本でも)洋書を何冊か
最初の数ページ読み、続きはまた今度…(永久に来ない)
ということも多い。
そんな中、誰も紹介してないけれど、すごく面白い本を見つけた!
Amazonでもgoodreadsでも★4を超えるレビューに納得。
サンプル読んでから惹きつけられて、
夜は0時前まで、朝は4時起き読書して、3日で読み終わった。

"The Venice Sketchbook"

あらすじは、大叔母から相続した箱の中に3本の鍵があり、
その鍵は何の鍵なのかを調べるためにベニスにイギリス人女性が行く。
主人公の知る限り、寡黙で、秘密主義の大叔母が以前、
旅行に行っていただけだと思っていたベニス。
実は第二次世界大戦が始まったとき、大叔母はベニスにいて…

歴史小説というほどに歴史の知識は必要なく、
戦争小説というほどには戦争に生々しさもない。
ただ時代にどうすることもできなかった女性たちや
”運命”の出会いがある。

本を読んでいて思った。
”運命!!”と読者に思わせる塩梅は紙一重だと思う。
物語の中で、「あら、運命!」とつい思う素敵な出会いもあるけれど
ちょっと多すぎてくると「ご都合主義」だと思ったり、
「ベニスにいる若い男性はその人だけか!!」と
ばったり出会いすぎる二人に言いたくなったり。

年内にあと何冊読めるかわからないけれど、
いまのところ今年読んだ洋書は23冊。
今年のベスト3に入る!というくらい面白かった。