ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

コロラドのパルから小包

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 私にはカレンダー、シール、バレンタインカードにグミ。

 

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 こどもたちに、と英語の絵本や書き取りなどなど。

 

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中身はこんな感じで、アルファベットの練習もあれば、

数字を順番につなげていくドリルもあり、

こどもたちの年齢を考慮してくれている細やかさ。

スペルの練習のワークブック、なかなかあなどりがたくて、

pizza(ピザ),soup(スープ)とわかりやすい単語が続いて、

最後にブリトー

Burrito

ブリトーはメキシコの食べ物だけれど、アメリカでも一般的だという

噂は常々聞いていたけれど、ワークブックでお目にかかるとは。

スペル、知らなかったわ…。

 

こどもたちはワークブックを楽しそうにしている。

算数の勉強も同じように…とつい思ってしまう。

 

 


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原題から遠く離れすぎて

 

フィンランドのパルからロンドンに行ったときに

買った日本人作家の本を読み終わったわ。

面白かったわよ~とwhatsappでメッセージが来た。

誰のなんていう本を読んだの?と聞いたら、これだった。

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川上弘美!!

日本では結構、有名な女性作家よ~、彼女の本は

エッセイ以外は(エッセイはいまいち私には面白くない)

私もかなり読んでいるハズなのに、

"Strange Weather In Tokyo"(東京の変な天気)

そんなタイトルの本なんてあったっけ…。

 

フィンランドのパルに「メイの中で一番好きな

彼女の作品は?」と聞かれ、

やっぱり『センセイの鞄』かしら。

確か、30代後半の独身女性が高校時代の先生に会って…

と話したところ、

「この本がそれよ。」と言われた。

はい?

センセイの鞄』の英語版が『Strange Weather In Tokyo』?

嘘~!!と思ったら、本当でした。

 

Strange Weather in Tokyo

Strange Weather in Tokyo

 

 なにがどうしてこうなったんだ?と、フィンランドのパルと

原題とかけ離れたタイトルになった原因について

面白いわね~!と言い合った。

フィンランドでもこういうことはよくあるらしい。

日本でもよくあるけれど、フィンランドでもイギリスでも

原題とかけ離れたタイトルがつくことはあるということで。

 

それにしても、こういうタイトルって、

言葉のセンスが問われる気がするわ。

なにがどうして、”Strange weather in Tokyo"になったんだと思う?と

ロンドンのパルに聞いてみなくては。

 

 


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リベラルって、なに?

コロラドのパルとヒスパニック系やラテン系の人たちの話をしたとき
彼女は何度も”Liveral"(リベラル)と彼らのことを言った。
リベラルって…日本語では革新的って訳す。

「ヒスパニック系はリベラルだから、
メイのことを保守的に思ったんじゃない?」
コロラドのパルに言われ、
えっ?!私、保守的だったの?
中絶は女性の権利だと思っているし、
性的趣向をとやかく言う趣味もなく、
結婚は男女がするものだとも思っていなければ
家族は同じ姓を使わなければ一体感を感じないとも思っていないけれど…
私のどこが保守的なの?と面食らった。

もしかしたら、そもそもリベラルを革新的って訳すから違和感があるの?
と思い、アメリカのパルやロンドンのパル、オランダのパルたちに
「リベラルって、そもそもどんな人?」と聞いてみた。
私、保守的って言われたんだけれど…と。
一夫一婦制だから保守的って言われたのかしら?と
ロンドンのパルに言うと、「それジョーク?」って聞かれる始末。
でも、国によって何を保守的と考えるかは違うでしょ?
という話になり、イギリスでは、
私のような人をリベラルか保守かと聞くなら

”You would be considered a liberal person.”
(あなたはリベラルな人とみなされているわよ)

と言われた。
そもそも、リベラルか保守的かを判断するのって、
宗教と政治が大きい気がするわ、という話にロンドンのパルとなった。
ヒスパニックは敬虔なカトリック、そういう意味では保守的よね。
日本の政治はすごく保守的だと思うわ、とも言われ、
もう何が保守的で何がリベラルなの?!と思った時に
ロンドンのパルが「これなんて、面白いはず」と教えてくれたのが
ノーラン・チャート。
アメリカのリバタリアン党創始者によって作られた政治思想概念図。
私、初めて見ましたけれど…。

興味のある人は各自でもっと詳しく調べてもらうとして・・・
「あなたの思想はなに?」というノーランチャートの簡単なテストをしたら、
私はリバータリアン(Libertarian)になった。
個人の自由を尊重し、経済の自由を軽視する→リベラル
経済の自由を尊重し、個人の自由を軽視する→保守
どちらもほどほど→リバータリアン
リバータリアンの真逆に権威主義があって…
あら、うまいことこの図はできているわね~と感心してしまった。
ロンドンのパルも私も「リバータリアン」になると思う、
と話していたけれど、これ…リバータリアン以外になる人、
私のパルの中にいるのかしら?と思ったけれど、
サウスカロライナのパルは
「私はリバータリアンではなくリベラルね。」と。
ただ、彼女がリベラルなのは政治についてのみで
それ以外の部分には保守も混在しているらしい。
例えば、サウスカロライナのパルはセックスや着るものに関して
私は保守的だと思う、と。
私はサウスカロライナのパルは保守的だと思っていたので
リベラルって言うことが意外だったけれど、
政治だけはリベラルっていうことなら納得。
リベラルも保守も誰の中でも混在しているのだろうなぁ。

 

 

 


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『Masato』

児童書を久しぶりに読んだけれど、
最近の児童書って、結構、複雑なのね…と思ってしまった。

 

Masato

Masato

 

 

オーストラリアに海外駐在するお父さんと一緒に
オーストラリアに行った安藤一家。
ただし、お姉ちゃんは日本の高校を目指し日本人学校に入り、
すぐに日本の高校へと進学する、
真人(まさと)は現地校へ入り言葉の壁とぶつかりながら
現地へ溶け込み、日本語より英語が容易になる。
お父さんも日本語英語で溶け込んでいる。
お母さんはオーストラリアでの駐在妻生活、
社宅のような日本人社会に疲れ果て、オーストラリアにもなじめず…。

児童書なんだから、最後はなんとか丸めてハッピーにするんだと
思ったのに、大人の結末でした。
もう児童の年齢ではないからか、
お母さんの気持ちのほうに感情移入してしまって、
「わかる、わかる、お疲れさん」って誰かに言ってもらえたら
違ったのに、と思ったり、
日本ではフルタイムでバリバリ働いていたであろうお母さんが
オーストラリアで会社の肩書をそのままくっつけた奥さんたちと
交流するって、それはもうオーストラリア以上に別社会でしょう、
と思ったり。
家族みんなが新しい社会で頑張っているのに、
それぞれが余裕がなくて…結末にやりきれない。

オーストラリア、英語圏ならなんとかなる?と読みながら
思ったけれど、これが私の全く知らない言語、
フランス語やスペイン語、イタリア語を使う国々だったら…
我が家も一家でパニックだわ。
もう単語すらわからなくて、孤独だろうなぁと
我が家は駐在生活をすることはありえないですが、思ったり。

しかし、最近の児童書はシビアな現実を突き付けてくるものなんだなぁ
ということにびっくりした。
もっと、友情とか青春とか根性とか汗キラキラ系を想像していたので
隔世の感でいっぱい。

 

 

 


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おとなしい人?

コスタリカのパルからの手紙に「あなたはもっと自分の意見を言うべきよ」

と書かれてあって、久しぶりに驚いた。

コスタリカではおとなしいほうに私が分類されるの?

 

海外のパルたちと話していて、

日本の基準と違うなぁ…と思うことは多々ある。

距離の近さや遠さ、時間の感覚などもあれば性格も。

 

オランダのパルに「日本人はおとなしい」

なんて話をしたところ、

「メイと話していて、そんなことは信じられない」と言われ、

ロンドンのパルには「日本人らしくない」と言われているのに。

 

コロラドのパルに同じ話をしてみた。

彼女はメキシコ人なので、

母語コスタリカとは同じスペイン語を話す。

「ラテン系とヒスパニック系の人々は

彼らは思ったことをそのまま遠慮なく口にするのよ。

時々、私ですら彼らと話していらっとくるわ。」と。

ええ、ヒスパニックですけれどね、彼女も。

 

”I think you are very honest and strraightforward."

(あなたはとても正直で率直だと思うわ)

と彼女は私を評したんだけれど…日本で正直には

いいイメージがないなぁ、と言われて思った。

 

インドのスーに

「あなたの他者を理解しようとする姿勢は大好きよ。

あなたといろんなことを限界まで共有したくなるのは

理解してくれると思える相手だからで、

あなたと話すのは心地いいわ。」と言われた。

やっぱり、バレンタインに友チョコは配っておくものだわ。 

 


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『さようなら、オレンジ』

初めて読んだ作家だったけれど、ほかの作品も読みたくなった。

 

さようなら、オレンジ (ちくま文庫)

さようなら、オレンジ (ちくま文庫)

 

 

著者は在豪20年らしい。
あらすじは、アフリカ難民の女性がオーストラリアで
就労し、言葉を学びながら、同じ移民の人々と
触れ合いながら人生を切り開いていく。
日本人移民もいれば、イタリア人移民もいて、
それぞれが一様に差別や言語、文化にもがきながら。

この本に共感できる人って、ものすごく狭い範囲の気がする、
と思いながら、読んだ。
海外で学んだ人、生活した人には感情移入しやすいだろう。
さらっとした文体で、淡々と物語は進んでいく。

主要登場人物の一人に日本人女性がいる、
大学まで出たのにオーストラリアの大学で
英語を母語とする大学生の議論に参加できなかった、
その悔しさを書いた一文だけで泣きそうになった。

母語を流暢に扱える人ほど、外国語のギャップに苦しむ気がする。
日本語ならもう機関銃のように話して、
論破しなければ気が済まないの?
とまで言われたほどなのに英語になると急に言葉がでなくなる、
言いたい言葉に単語がついてこない、
語彙力が乏しくて言葉が稚拙になる、
そういう経験を私もした。
というより、現在もあまり変わってない気がする。

海外のパルたちとスカイプなどで話し始めた4年ほど前。
彼女たちの、「さぁ、待っているから言ってみて。」
という表情や、ゆっくり話したり、
「さっきの意味わかった?」と聞いてきたり、
頼んでないのに繰り返したり…。
小学生レベルの英語でも、こちとら大人だから!と
何度も怒ったりした、
そして、そのレベルの扱いをされることがとても悔しかった。
そういう経験がある人には
苦い思い出が走馬灯のように駆け巡る一冊。
海外で生活する人はこれが毎日か…
私なんて、PCとスマホを切れば日本語漬けに戻れて
日本語の本も読み放題だから、やっぱり精神的な楽さが違う。

英語が上手になったとはあまり思わないけれど、
図々しさは進歩した。
「はい?私の英語がわからない?頭の回転あげたら?
LやRの発音がおかしくても、文章から単語は推測できるでしょ?
こちとら日本人で、英語はあくまでも第二言語
見える?黒い髪と黒い目!」と思って英語を話せるようになった。
英語の発音テストをしているわけではなく、
英語を使って伝えたいことがあるだけなのだから
怯むのはここではない!と思っている。

 

もちろん、英語で愚痴るのは日常茶飯事なので
ロンドンのパルに「メイの怒ったときの英語のスピード、
本当に感心するほど早いし文法も正確だわ~」と言われたこともある。
あら、褒められた。
やっぱり、よく使う英語は上手になるようで…おほほほ。

 

どういう人におすすめか…と聞かれると、
「え~っと…」から先がでてこないけれど、
言語取得に苦しんだ経験がある人や苦しんでいる人には
「あぁ、わかる…」と思いながら読める一冊。 

 


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新しい出会い

オランダのパルからメッセージがきた。
「いまナーバスになっている」と。

彼女は市民センターで絵画を教えているのだけれど、
そこにシリアからの難民が9人、入ってくることになったらしい。
性別も年齢も全くわからない人たち。
もちろん、バックグラウンドもわからない。
わかっているのは”シリアからの難民”。

「悪い方向にばかり考えてしまう、
もし、彼らと英語でコミュニケーションできなかったら?
もし、彼らがIS出身だったら?
もし、彼らが女性との握手はできないと拒否したら?」

オランダのパルは公正で冷静なほうだとは思うけれど
こんなにもナーバスになるなんて、とちょっと意外だった。

「初めての人に会うときって、誰でも緊張する。
もしかしたら、彼らはあなたより英語が上手かもしれない、
もしかしたら、彼らはあなたに新しい文化を教えてくれるかもしれない、
もしかしたら、彼らはあなたの良き友人になるかもしれない、
もしかしたら、彼らから素敵なレシピを聞けるかもしれない
(そのときは、日本の私にもきちんと報告すること!)
もしかしたら、彼らに会ったら、ナーバスに思っていた時間が
いかに無駄だったか気づくかもしれないわよ、」と返信した。

どこの国も鎖国はもうできないと思う。


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