ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

古の格言

チェコのパルからの手紙に書かれていた。
"Fail to prepare is prepare to fail."
彼女のお母さんが彼女がこどものときによく言ったらしい。
「準備をしないということは、失敗の準備をすること」。
よい言葉だなぁと思って調べたら、ベンジャミン・フランクリン
格言だったらしい。

格言といえば、数日前に私もロンドンのパルと
恋はなぜ人を盲目にさせるのか、という話になったとき、
「結婚すればいいのよ。」と私が言うと、どういうこと?と聞かれた。
こんな格言があるでしょ?
「恋は人を盲目にさせるが、結婚は視力を回復させる。」
ロンドンのパルは知らなかったけれど、ドイツの物理学者
リヒテンベルクの格言。

ロンドンのパルは爆笑した後で、
「じゃあ、あなたの夫はいま視力が回復しているの?」と聞いた。
ええ、もちろん。
きっといろいろ悪いところが見えてきていることでしょう。
ソクラテスも言っている。
”If you find a good wife you'll be happy;
if not you'll become a philosopher."
(あなたが良妻を見つけたなら、幸せになれるだろうし、
もし、あなたが悪妻を見つけたなら、哲学者になれるだろう)
ソクラテスは悪妻がいたことで有名。

いまのところ、うちの夫は哲学者にはなっていないので、
私は良妻ってことね!とロンドンのパルには言っておいた。
ロンドンのパル、爆笑していた。

昔の人の格言や言葉はいまの時代も指針となることがたくさんある。
2学期のこどもたちの通知表を見て、夫と話した。
こどもたちの学習、特に中学生の花子、座右の銘として
”彼を知り己を知れば百戦危うからずや”(孫子
を夫とよく話す。
しかし、やる気の維持が一番むずかしい。

投票カード

イギリスに住んでいるヨーロッパ出身のパルから手紙が来た。
同封されていたのはクリスマスカードとこれ。

POLL CARD:投票カード
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「きっとメイには面白いと思うの。」と添えてあった。
なんだろう…とよく読むと、
どうやら投票カード。
投票場所に投票時間…といろいろあるけれど、
投票日が12月12日!
これって、あの選挙の投票カードか!
EUから抜けるかどうかも含めて話題になったあの選挙。 

彼女はイギリス市民権を得たばかりで、今回が初めての選挙。
とても楽しみにしていたけれど、彼女の夫は政治的なことを
妻と話すことは嫌がるタイプらしい。
彼女と彼女の夫の政治的スタンスがまた真逆なのも大きいのかもしれない。
話せば話すほど白熱しすぎるんだろう。

「あなたは夫と同じ政治的スタンス?」と聞かれた。
いいえ、全く。
私は夫がどんどん保守化していっているように感じるけれど、
夫は家庭を持ち、守るものができたら保守化していくのは当然だと主張する。
同じく家庭を持ちながら、いつまでも権威主義に抗う私は
どこの革命家なんだ?と私の政治的スタンスを急進的だと言う。
保守と革新、全く違う。

イギリスのパルは夫婦間のいさかいを避けるために政治的な話を
避けるようになってしまっているらしい。
いままでは私と夫の政治的考えだけの話だったのに、
最近は中1の花子や小5の太郎がまた違った視点で政治を
語ったりすることもあり、とても興味深い。

来日時のアドバイス

海外文通ブログらしく、素敵だった香港のパルからの切手を。
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切手をきれいにはがして集めている人もいるらしいけれど、
私の場合は寄付。本当はもうちょっと多めに切ったほうがいい。 

来年の春に来日するカナダのケベック州在住のパル。
彼女が手紙の中で、「日本で素敵な旅行者になれるように
私が気を付けたらいいことを教えて。」と書いていた。
とりあえず、お辞儀と箸と鼻をかまないようにするつもり、
と書いてあった。

そうね、日本で気を付けることは…って、
根っからの日本人の私に聞かれても
「えっ?!日本で気を付けること?なにそれ?」となった。
海外のパルたちと日本で会って、
「あれ?」とか「それはちょっと…」って思ったこと、
正直あまりない。
ロンドンのパルと夏に一緒に手持ち花火をやったとき、
花火を振り回していたときは「振り回したらダメ!」と怒られていた、
我が家のこどもたちに。
それ以外に特に気にならず、カナダのパルにアドバイスなんて
私はできそうもないので、3か月ほど日本にいた経験のある
ロンドンのパルに初来日のカナダのパルへのアドバイス
なにかある?と聞いてみた。

My best advice is don't assume everything is the same as home.
Be respectful and everything else is generally fine.
(私のアドバイスは自分の国と同じように思わないことね。
なんにでも敬意をもてば、たいていのことは大丈夫。)

大体、大丈夫よ!というざっくりとしたアドバイスの中、
とても細かく伝えたのがタトゥー、刺青について。
ロンドンのパルもカナダのパルも入れているらしい。

I think your Canadian friend should be very careful with her tatoos.
They still cause problems in Japan.
So keep them covered as much as possible.
(あなたのカナダ人の友人はタトゥーについては注意深くするべきね。
日本では刺青はまだ問題を引き起こしている。
だから、できるかぎり隠すようにしたほうがいい。)

カナダのパルから”This is useful advice."(役立つアドバイスね)と
喜んでもらえた。
またなにかあったら、なんでも聞いて!
すぐにロンドンのパルに聞くから…と他力本願。

日本旅行までに日本文化の本をたくさん読もうとしているカナダのパル、
相手の文化を知ろうとする旅行者は多少の知らなかったマナー違反には
どこの国でも多めに見てもらえる気がする。

こどもたちが家でやっている硬筆、
日ペンの子ども版、『学年習字』。

(書道も硬筆もできるけれど、我が家は硬筆のみ。
3年目くらいのいま、花子 五段、太郎 準三段、次郎 初段。)
日ペンいえば美子ちゃん。

美子ちゃんの漫画家も6代目で、いまの作者はネットで美子ちゃんの
パロディ漫画を描いていたことでも有名。
そこから本家を描くことになるなんて…。
その6代目の作者、毎回、「攻めてるね…」と我が家で話題になるけれど
今回も吹き出して笑い、それから考え込んだ。

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「国もこれからの働き方として副業を推進するっていうことは
老後の生活リスクを国や企業が負わずに個人が背負う時代が
到来するわけね。」とチクリ。
日本は大きな政府を目指していると思っていたけれど、
そう考えると、行き着く先は小さい政府?
それなら、そもそも税金の取りすぎ?
美子ちゃん、我が家に論争のタネを毎月まいていく。

『ドリーム』


ついに観たかった映画を観ることができた。
『ドリーム』。
原題はHidden Figures" 隠された人々 

ドリーム (字幕版)

ドリーム (字幕版)

  • 発売日: 2017/12/08
  • メディア: Prime Video
 

 NASAで働いた3人の女性の物語。
まだ人種差別も色濃く残っていて(いま薄いのかと聞かれると
現大統領のおかげで、よくわからないけれど)
トイレも食堂もバスの座席も白人と有色人種で分かれていた時代のアメリカ。
きっと白人女性でも活躍が難しかった1960年代、
黒人で、しかも女性ときたら、どれだけ大変か。

アポロ13』のような映画だと思っていた。
ハラハラドキドキさせられるような。
もちろん、そういうハラハラドキドキもあったけれど、
悔しくて泣ける、というのも何度もあった。

就職氷河期に就職活動した私、就職活動中のいろんな
いまでいうところのハラスメントがオーバーラップして悔し泣き。
映画は1960年、私はその30年、40年後だったけれどね、と思うと
また泣ける。
有色人種用のトイレが近くにないため、遠くのトイレまで毎日
行かなければならなかったキャサリン(黒人女性)の怒りを聞き、
上司のハリソン(白人男性)が”有色人種用トイレ”という看板を破壊し、
NASAでは小便の色は同じだ」と言う。
小便の色について語ったセリフで泣いたなんて初めて。

そうか、こんな時代もあったのね、と遠い目で見るほどに昔ではない。
現代にもまだ人種差別もあるし、男女差別もある。
医学部の女子学生差別って、40年前の話ではなく、2018年。

私の周囲の理系はうっとうしいほどに数字を信用している。
ちょっとでも数字や計算を間違えると、話にならないという顔をし、
理論的に説明できることに情熱を燃やす。
霊ひとつを語るにも見えないからといって存在しないわけではなく、
何度も同じ状況をつくって検証して、もちろんノートに結果も記録して…
というように私からするとまわりくどくって、ややこしくって、
ロマンもへったくれもなくさせる天才だと思う。
数字にはうるさいのに、言葉にはうるさくないので、
こそあど言葉は多いわ、配慮に欠ける発言は多いわ、
いら~っとさせられることも多い。うちの夫と娘だけかも。。。
理系の娘、花子も”女子なのに理系”だとかなんだとなるのだろうなぁと
思うところもいろいろとあるけれど、
サポートを力いっぱいしようと思わされた映画。

「こどもを育てるということは、どちらかが仕事を諦めるんだよね。」と
先日、管理職を降り、時短労働をしているパパさんが言い、
その場にいたママさんたちから激しく同意されていた。
それは理想でも希望でもないのにそうなる現実。

夢を描くのもなかなかむずかしい。

惑う

私の周囲では私が一番バタバタしている!といつも思う師走、
今年は私より忙しそうな人がいる。
友人が離婚しそうになっている。
よくある話、よく聞く話の不倫による離婚、しかも私の友人のW不倫
W不倫、既婚者同士の不倫)
私もその不倫を知っていた、かれこれ3年以上前から。
「やめたほうがいいのでは?」と言ったこともある。
火に油を注いだ結果になった。
だから、その後は静観した。意見は言わず、ただ聞くだけ。
彼女は夫にバレ、現在、絶賛、修羅場中。
離婚という方向で話し合いが進んでいる。

彼女が離婚についての話し合いをする間、こどもを預かってほしいというので
了承した。そのとき、彼女から出た言葉は
いかに不倫相手が不利な状況で、彼女が心配しているか。
いかに不倫相手の奥さんが悪い女か。
奥さんを絶賛して不倫している男性なんて、いるか?
奥さんの悪口を言って不倫するのは不倫男の常套句で
ドラマでも映画でも使い古されているのに、現実でまだやっているんだ!
そして信じるのか?!とつい突っ込んでしまったけれど、
その奥さん、かなりのワルらしい。

料理は手抜き、庭の手入れはあまりしない、
掃除もしていない上にリビングでゴロゴロしている。
そして、夫には悪態をつく。
…あれ?うちの夫が不倫相手?その奥さんって、私か?

っで、そのワルの奥さんの夫は料理して掃除して庭の手入れを
しているわけではなく、家事はせずに妻の悪態をついて不倫。
不倫相手の男性は「妻にばれたくない、会社にばれたくない。
なんとか穏便にしてほしい。」と彼女に頼んだようで…
その話を黙って聞いていた私の横で、
いつもは上品な友人が「カスやな。」と言っていた。
激しく同意しながら、私は「自分に正直な人ね。」と言った。

始まりは、白黒つけにくいグレーな部分からのスタートだった気がする。
それでも、彼女の不倫に意見することをやめて聞いてきた結果、
私は彼女の”理解者”にされてしまったようで、
不倫がバレてからもいかに彼が好きかという話を何時間も聞く羽目になった。
その間、こどもたちの話はでてこない。
彼女はもう母親ではなく、女なんだ…とただただ呆然とする。

彼女は私に不倫相手との伝書鳩をやってほしいらしい。
悪態をついて、ありとあらゆる言葉で罵倒し倒して、
聞くに堪えない罵詈雑言を浴びせる以外に
私がその男と話すことはないし、
そんな言葉を発する自分に自己嫌悪するのも目に見えているので
話したくもないと伝えた。
彼女は「誠実な男性なの」と言っていた。
婚姻関係にありながら不倫していて自己保身に走り
自分の気持ちに正直な人を誠実と言うのか。
ものは言いよう…。
そんな言葉も彼女には届かない。

 

クリスマス

クリスマスシーズンにはパルたちからの切手もクリスマス。

これはドイツのパルからの手紙にあった切手。
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3か月に1度の頻度で手紙をくれるドイツのパルからクリスマスカードと

小さなしおりが届いた。海外の人、フクロウ好きが多い。
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季節の行事を大事にしようと思いつつ、
どうもクリスマスにはいまひとつ気合が入らない。
お正月にもひなまつりにも七夕にも…。
誕生日だけはしっかりやっているけれど。

今年も終わりが近づいてきた。
高校からの友人に「今年、何か達成したことある?」と聞かれ
言葉に詰まったり、
小3の次郎から「僕は終業式もクリスマスもお正月も楽しみ。
お母さんは何か楽しみにしていることがある?」と聞かれ、
言葉に詰まったり、
「うっ…」「うっ…」と言葉に詰まっているばかりな気がする師走。

面白きことなき世をおもしろく…来年はしようと思う。

センス

三者面談があった。
思っていたよりは時間にも余裕があり、話すことができたけれど
想像していなかったいろんなことがあり、
まだ処理できない。

なにがこんなにイライラするのか。
ええ、イライラさせられた。
その最たるものは多分、花子の担任がいつも言い訳として使う
「勉強不足で、知りません。」という言葉。
・・・勉強不足?
それは言い訳になるのか?と毎回、突っ込みそうになる。

もちろん担任の先生には「勉強不足だという自覚があるなら、
勉強されてはいかがですか?」なんて言ってませんが。
私には「勉強不足で知りません」より、
「知らなかったことなので、次回までに調べておきます。」が
よっぽど好印象。
知らないことをすべて他人から教えてもらって、
わかった気になろうとするなよ、若人よ。
自ら学べ!!と思ってしまった。

三者面談が終わって、花子につい聞いてしまった。
「先生、何が言いたかったの?」と。
私の理解力がなさすぎて先生の話が理解できなかったの?と
焦るほどに、先生の話は論理的ではなかった。
何度思い返しても言っていることに一貫性がなかった。
「理数コースに進みたいなら、数学をもっと頑張って」と言いつつ、
「数学の演習問題ばかり自習ノートでやっているので、
ほかの教科もしてみたらどうですか?」とか…
数学しろってこと?数学以外をしろってこと?と混乱。
そして、そういう矛盾する話がたくさん。

花子の2学期のテスト結果については
「2学期の中間テストは下がったけれど、
期末テストはちょっと上がりましたね。」と。
はぁ…まぁ…それ、基準はどこ?
花子は実力テストで学年1位をとり、中間テストで遊びすぎて4位、
期末テストは3位でした。
これが、下がって、上がった順位?
学年3位でこれなら、10位以下はもうけちょんけちょんなのでしょうか?
とか聞きたくて仕方がない。
そして花子が志望する高校には「もっと頑張れ。」と。
先生、テスト結果見て言ってる?学年3位でもっと頑張れ?
花子の学年は過去に例を見ない低レベルらしいけれど、
それは二極化していて中間層がないからだろうと思う。
上位層はやっぱり変わらない、と感じるけれど…。

そして、特に何の教科を頑張るかといえば、”保体”。
保健体育。
実技教科って、頑張ってどうにかなるものでしたっけ?
偏差値67を期末テストで花子が叩き出していた美術、
ペーパーテストでもほとんどがスケッチ(絵をテストに描く)点で、
勉強の成果が出た!とかではなく、元々の絵の才能があっただけ。
私は中学時代、絵の才能がなさすぎて実技点なかったので
美術が散々だった。

体力がなくて…というより多分、
遺伝性の周期性発熱で月に1度は発熱する花子。
先生は「テストのプレッシャーやストレスですかね。」と分析したらしい。
それなら「テスト、もっと頑張れ」発言はどうなの?と思ったり。
先生、この三者面談に用意はなにかしてますか?
行き当たりばったりで数字だけ見て話してます?
なにか保護者にお土産的な話を持って帰らせようとかいう思いはなし?
「数学がんばれ」って言ったり、「数学の演習やりすぎ」っていったり
10分の間ですら一貫性がないのに日常はどうなっているの?とか
保護者に疑念を抱かせる有意義な三者面談になってますけれど…とか
もう突っ込みたくて仕方がない中、
ウルトラマンの3分より長い10分を耐えた。

正直、先生に「もっと勉強を頑張れ!」とすごく言われたけれど、
十分やってるよ!!と思う。
私が中1の時の一週間分の学習量、学習時間を花子は2日ほどでやっている。
多分、この1年で私の中学3年分、花子は勉強している。
「もっと勉強して満点を目指せ!」なんて、
自分のことは棚上げが得意な私でも
これ以上、花子に私は言えないなぁと三者面談を終えて思った。
定期テストで満点を取って、保体などの実技教科も頑張って、
オール5のこたちが行く高校へ行く。
いや、それ、楽しい?と花子と語ってしまった。
なんだこの三者面談と思いながら帰路に着いて呆然とする私を尻目に
花子は酸塩基反応の問題(化学)を解いていた。
「化学、楽しいわ~。」とアニメを見ながら。
化学も趣味、アニメも趣味。
趣味をしながら趣味をする、サイコーらしい。

1つ、今回の三者面談で改めて思ったことがある。
よく先生の当たりはずれを言う人がいる。
先生も人間だもの、相性は確かにある。
でも、やっぱり年季の入った先生は生徒の扱いがうまいのだろうと
思ったりしたこともあるけれど、それも違う。
”センス”なんだ、と。
私が今までこどもたちの担任として出会った15人の先生たち、
(本当は数人、重複しているけれど)
あの先生はよかった!と思う先生の中には4年目の先生もいる。
目の付け所が違う。
ほめ方が違う。こどもや親の自尊心のくすぐり方がうまい!
それはもう”センス”で、学んだ部分もあるだろうけれど
生まれ持ってのものもあるのだなと若い先生を見て知った。
そんな話を元教員ママさんたちと話した。
「わかる~!年季でも大学名でもない。センスなのよね。」と。
ただ、ひとつ感心するのは元も現役も先生たち、
”生徒”への愛情が半端ない。
いや、そういう人たちが”先生”になっているんだと思う。
そういう意味では花子の担任も生徒への愛は感じるのだけれど
センスをもう少し磨いてほしい。