ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

地道な努力に弱い

語学のテキストが売れるのは春だと聞いたことがある。
春にはNHKの語学講座も開講されるので、
心機一転、再チャレンジ!とみんなしたくなるのだろう。
私も春にはよくNHKのテキストを買う。
そして、それが続いたことはない。

この頃、まだ春ではないのに天気が春のように暖かいから
私の脳内時計は狂い始めたのか、
「新しい言語を習う季節だ!」と急に思い立った。
この11月半ばに。

溢れ出る学習意欲を新しい言語取得に向けたい!と
一人燃えていた。
そんなときにはまず一冊、『外国語上達法』。
Amazonのおすすめ本として何度か見かけたこの本、
古い本だしなぁ…と敬遠していた。
畳と本は新しいのが好き!
しかし、レビューの評価も高いし、読書家の佐藤優
読んでいる。
どれ、私も…。 

外国語上達法 (岩波新書)

外国語上達法 (岩波新書)

 

 感想は、とてもよかった!
古い本なのに外国語上達法に時代はないと思った。
「これを読めば外国語が簡単にマスターできる!」ことはない。
なんせ、まずは「単語1000個」と。
もう単語1000できたら初心者ではないよ、と思ったり。
外国語取得に必要なのは「お金と時間」って、
それ両方同じときに持つって、これまた大変なセットですよ。

本書で述べられていることは外国語学習に完璧を求めるな、
ということ。
その割には発音は結構しっかりしておけと書かれていたり…。
「ネコヤナギの枝にとまっていたアカショウビンが口にくわえていたのは
サワガニだった」と外国語で言える人は少ない。
辞書で引けばわかる単語と割り切ること、と。
確かに、アカショウビンって、なんだ?と日本語でも思う。
英語ではもちろん言えない…。

忘却を前提に復習を繰り返すようにと何度もでてくるところも
学習者としてはほっとする。
忘れないって無理…忘れる前提で少しでも残ることを期待して
学習するという文章には大いに納得。

この本を読んで、私も新しい言語の取得に!!と
エンジンがかかるのかと思ったら、
ついでに積読本も…と読んでしまった。

『ヤクザときどきピアノ』 

ヤクザときどきピアノ

ヤクザときどきピアノ

  • 作者:鈴木 智彦
  • 発売日: 2020/03/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 ヤクザ専門のルポライターがピアノ教室の扉を叩く。
強面のヤクザのルポライターが痺れるピアノのレイコ先生。
いきなりピアノ教室に通い始めたと知り、
大麻やったのか?」とヤクザに勘違いされ監禁されそうになったり、
ヤクザと渡り歩いてきた強い心臓のハズが
ピアノ発表会の緊張で死にそうになったり。

『外国語上達法』と『ヤクザときどきピアノ』、
全く毛色が違う本だけれど、テーマは同じかも。
「練習は裏切らない」。
地道な努力はどんなことでもいるし、
結果が出たときに報われるけれど、結果がでるまでの努力…
に、つい感動してしまう。