ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

ラッキー

スイスのパルから「手紙が届いた!」というLineがきた。
彼女は私より20上で、すでに成人したこどもが二人いる。
「あなたは周回遅れの私を見ているようだ」と言われたことがある。
私も早く成人した子どもがいて、と落ち着きたい。

彼女とは毎月の手紙以外にもメールもくれば、
Lineもくる。
今回はLineで「あなたの家族、一体、どういう順番で
いつコロナに罹患したの?」と聞かれた。
かくかくしかじがで…と話した後で、
「コロナ感染後に失ったと書かれていた味覚は
戻ったの?」と聞かれた。
味覚; sense of taste

私の場合、1か月くらいで戻った。
花子はまだ自称バカ舌のようで、繊細な出汁の味はわからない、と。
知り合いの女性は味覚が数か月経ても戻らず受診したら
「コロナの後遺症で味覚を失うのは女性が多い」と言われたらしい。
その内戻るでしょ~と私は思ったくらいだったけれど、
そういうわけにもいかない人もいる。
スイスのパルが、「一流シェフがコロナ後に味覚を失い、
職を辞した」という話をしていた。
シェフには味覚を失うことは仕事に直結することかも。
まさか彼もコロナになって味覚を失い、仕事を辞めざるを得なくなる、
なんてことは夢にも思わなかっただろうに。

そんな話をロンドンのパルにしたところ、
イギリスではコロナの後遺症の倦怠感で仕事ができない人もいる、と。
日本でもコロナ後にも倦怠感が強く残って仕事ができない、
なんていう話をニュースで見聞きする。
イギリスでは"Long Covid"と呼ばれているらしい。

コロナに感染したけれど、家族の誰も大きな後遺症もなく、
順調に回復した状況に、”ラッキーだった”と思う。
ただ、ラッキーだっただけなのだと。
「コロナに感染しても、これくらいなのね!」と感染して
言っていた人たちもいたけれど、
私は「幸運だった」と思った。
軽症で済んだことに、家族の誰も入院しなかったことに、
多分、家族以外を感染させなかったことに。
なんだか最近、”ラッキー”や”幸運”の重みが以前と違う。
紙一重だった人たちの存在を知るようになったからかもしれない。