ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

0.01%

時期はきた!
では、語ろう!
あれは確か去年の11月だったか。
突然、”最高裁判所”から封書が私宛にやってきた。
・・・地方裁判所からではなく、最高裁判所から?
三審制はどこいった?私には適用されてないのか?
いや、私なにしたっけ?
体重と血圧のサバ読み(かかりつけ医で)以外の
詐欺行為してませんけれど…。
ドキドキしながら、封筒を開けると
「あなたは来年一年、裁判員候補者名簿に載りますよ」の案内だった。
調べると今年は453人に1人(正確には地域差がある)。

それでも、裁判員候補者名簿に載った!という人は
実は何人か友人知人で聞いたことがある。
ただ、地方裁判所まで呼び出された人はいなかった。
それもそのはず、裁判員になる確率は0.01%、約15000人に1人とか。
そうか、意外にレアなのね!と安心する。

春、地方裁判所から来ましたよ。
「今度、裁判員選任手続きするから、裁判所まで来てよ!」という呼出状。
これ、来ないって聞いていたのに…来るんだ、と呆然。
どんな事件が裁判員裁判になるのかも知らなかった私、
希望は万引き常習犯!なんて思っていたら、
裁判員裁判について調べたこどもたちから
「社会的関心の高い刑事裁判らしいよ」と言われる。
では、どんな事件があるか調べてみると
介護殺人、精神疾患のママさんが自分のこどもを殺害、
不倫の果ての殺人事件に元少年による殺人事件、連続レイプ魔…
これ、どれも楽しい気分にならないじゃん!と呆然とする。
寧ろ、病む!
行けば行くほど病む。
多くのブログでは裁判員裁判、5日だった。
私の呼び出し状には14日間の予定となっていた。。。
約3倍?!どれだけの凶悪犯罪なんだ?!とますます怯えながら
最寄りの地域の最近起きた裁判員裁判になりそうな凶悪事件を
家族で調べ、「あれかな?」「これかな?」と言い合い、憂鬱になる。

裁判員選任手続きでもまた別室のコンピューターによる抽選が
あるらしい。(3分の1で当たるくらいの確率)
みんなが言うほど私のくじ運も悪くない!!と思いたい。
とりあえず、私にできることとして善行を積むべし!と
一日三善を目標に善行に励む。
お天道様は見ているに違いない。
私は県内有数の運がない選ばれし人たちを見に行くんだ!という
気持ちで裁判員選任手続きに行くことにした。

服装は地味めで、地方裁判所に開場すぐの時間に入った!
時刻は集合時間の20分前。20分前行動!!
それなのに、ゲットした番号は12.
20分前行動って、標準なのか?
この先着順の番号で抽選も行われると裁判員選任手続きに
参加した人々のブログで確認済み。
12番、悪くないんじゃないの~?
どこの地方裁判所も選任手続きは30人前後の人がくるようで
(その中から裁判員6人、補充裁判員3人を抽選する)
私の行ったときもそうだった。
老若男女問わずといいたいところだけれど、20代~60代、
男性が若干多い?くらいの割合で
服装も女性は私も含めて多くはオフィスカジュアル、
男性はジーンズに作業服にスーツに…といろいろだった。

服装も大いに悩んだ。
もしここで、TPO無視の服や「唯我独尊!」なんてTシャツでいけば、
「こいつはやばい」と除外してくれるかもしれない。
(弁護人、検察官は”理由なき不選任”を数名できる。
ただ、誰が不選任になったかはわからない。行使されたかも不明)
しばらくの間、こどもたちが「母、これを着ていけ!」と
奇抜なTシャツやうんこTシャツなどをネットで見つけては言ってきた。
これを着て電車に乗って裁判所に行く…
レベル高いなぁという服装ばかりで、結局は地味なオフィスカジュアルに。
私ったら根が真面目でいやだわ…と思ったけれど、
裁判所からの呼び出しに平日の午後に行く人って、
結局、まじめな人ばかりだろうなぁと思い至る。
(10分前にはほぼ全員集合!の真面目な人々でした…)
出頭しなければ罰金とは一応なっているけれど、課せられた人はおらず
来ない人も多いとか…。

いくつか読んだ裁判員選任手続きブログと同じところもあった。
(多くは東京地方裁判所だったけれど)
例えば、私も気になったのは本人確認をしないこと。
免許証を見せるとかなし!ノーチェック!
待ち時間にはなぜか、小笠原諸島の海の映像がエンドレスに
ヒーリングミュージックとともに流れる。
私の行った地方裁判所の場合、そのテレビの後ろが窓で、
外がブラインド越しに見える。
「オーライ!オーライ!」と護送車が数台、誘導されていた…
いやいや、護送車、どれだけ来るんや!!と思ったけれど、
そうか、ここは裁判所…本物が乗っているのか!
裁判所の係員は「個別面接をしている待ち時間は
ご自由におくつろぎください」と言っていたけれど、
どれだけ美しい小笠原諸島の海の映像と癒し系音楽があろうとも
護送車もセットで目に入ったら、くつろげるか!と思った。
テレビの配置がおかしいんだって…。

今回扱う事件を知り、なぜか私の出番じゃない!
大丈夫だわ!な自信に満ちてきて、
休憩時間にはゆったりと読書と英検の勉強。
帰りは「いや~残念、やってみたいと思ってたんだけれど」と言いながら
スーパーでお寿司を夕飯用に買って帰ろうと思ったりしていた。
(そういえば事件の概要が全文赤字で書かれていて、呪いの手紙か!!と
恐怖を感じた。なぜに全文赤字?黒字でいいじゃん…)
裁判長に個別面接希望だったり、呼び出された人たちが7人いた。
…30人弱から7人辞退希望ってこと?!
分母が減ると当選確率が上がりますけれど!とちょっと焦る。
その後、抽選が行われて結果発表があった。

「抽選結果を発表します。裁判員①、4番。・・・裁判員②、12番」
ちょ、ちょ、ちょ…4番の次、12番?!私?!
3分の1の確率で4の次が12ってどういうこと???
0.01%っていうレアな裁判員になっちゃった瞬間だった。