ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

誤解を生む

市役所に意見書を提出し、さぞかし達成感を感じることだろうと
思っていた。
集めた署名の数も、「無視できる数ではない」と市役所の担当課で言われた。
しかし、達成感は得られず。

最初に団体を通して意見書を提出してほしいと要請を出したものの
団体の会長に断られた。
今年度、その組織で役員をしている夫は右にならえ!で会長の仰せのままに、
と私の活動には傍観を決め込んでいた。
基準が明確でもなく、情報公開に透明性もなく、
その団体から給料をもらっているわけでもないのに
何が正しいかの判断も自分ではできなくなるのが組織に属するということなら
私はあんな組織、脱退するね!!と散々に言った。
夫もどうやら密かにいらだっていたようで、
私が署名を集める期限の最終日の夜、意見書を書いていた。

その意見書、立派だった。
なにがどうと細かいことは言わない、言えない、けれど、
さすが!の出来だった。
組織として同じ意見を守っていた夫が反旗を翻した瞬間で、
惚れ直した!と思った。
いや、元々はそういう人だったハズなのに最近はそういうとがった部分が
全くなくなっていた。
夫の意見書の中に組み込まれる形で私の意見書も含まれ
連名での意見書提出になった…
といえば、聞こえはいいけれど、「なんだこれ???」と
なんだか納得できないものが私の中にはずっとあったらしい。
納得できないから動いたハズなのに、また納得できないことが発生する、
なんだこれ???となった。

私が納得できなかったことは、
夫の意見書に私の意見書が組み込まれ、まるで夫の意見書に
付加価値をつけるような体裁になったこと。
私はアシスタントのように書かれている。
アシスタント扱い?
いや、動いたのは私ですけれど!!

提出して3日後、爆発した。
「なんや?!」と夫に驚かれたので、私の意見書が組み込まれ、
まるで付加価値を加えるだけのようにされた。
アシスタントのような連名だった、と抗議した。
夫は「説明会に参加した人が意見書を提出できる」と市のパンフレットに
あったから、自分の名前を前面に出したほうがいいと判断したらしい。
最重要視したのは、「いかにこの意見書や署名の価値を重くみてもらえるか」
だったと言う。
(そもそもは某公務員が同じようなことを言っていたことに起因するけれど、
そんなこと条例には一言も書かれてないんですけれど…。
あの市役所だけはそういう特別なローカルなルールが存在するのか???)

夫は「私の名前がアシスタント扱いだ!」と憤る私に
「名前が前面にでたら、どうだっていうんだ?評価が欲しかったのか?
この意見書を読む人たちからの評価?」と意味不明だという顔をした。

評価?他人からの?
それが本当に欲しいのだったら、組織の会長の言うことをほかの方々と
同じように右にならえで聞いて従順なフリをしていたことだろう。
私はただ、私の行動に私の名前をつけたかった。
結婚後、改姓して、悔いは正直、ないけれど
それでも、改姓した”山中めい”を探し出すことはかなり難しい。
保護者名は夫の名前を書き、世帯主も夫、論文を出すわけでもなければ
なにか特別なことをしているわけでもない。
契約者が夫の名前になることが多く、契約確認ひとつするにも
「ご主人はいらっしゃいますか?」と聞かれる。
ご主人?…じゃあ、私はなんだ?といまでもいらっとする。
全く慣れない。私の存在はどこにもない。
そんな中、今回の活動は「組織はできないというけれど、
私はおかしいと思うから個人的に立ち上がる!
趣旨に理解、賛同してくれるなら署名してほしい」と一軒ずつ回った。
”私の名前”を出して。
それなのに私の名前は代表者ではなく、担当者になり下がった。
ちっぽけな出来事が、私の今までの鬱憤の上に重なり、爆発した。

夫は「意見書がきちんと扱われること、という
最終目的が大事だから、連名に問題ないと思っていた」らしい。
私の名前にまつわる鬱憤を聞き、
「なぜそうするのかの意味を説明するべきだった」と語っていた。

そんな話をママ友にしたら返ってきた言葉が予想外すぎて言葉を失った。
1人目は、「あるよね~、死んでしまえ!と思うとき。」と…。
いや…そこまでは…。
2人目は、「結局、器が一番大きいのはメイさんのご主人ね!」と…。
組織に抗い、妻の肩を持ち、妻と共闘したつもりが妻に誤解され、
それでも感情的にならずに説明した…?
あれ?私が夫をどこかで間違えて持ち上げた?
思ったようには伝わらない…改めて思った。