ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

ジェンダーの話

ロンドンのパル夫妻と私と夫で話していた時、
「それ!本当にそれ!」
「わかる!」
「いや、あなたたちはわかってない!」
と、ロンドンのパルと私でチームを組んでしまいそうになったことが
幾度となくあった。

例えば、女性の再就職。
ロンドンのパルと再就職の話になったとき、
彼女の夫は「君の能力をもっと社会に活かした方がいい。」と言った。
その一言がロンドンのパルのスイッチを点火。
「年齢と性別でどれだけ苦労しているかわかってない!
そもそも私が働きだすっていうことは、いまの生活を維持できないわよ。
私が働いても同じ料理と掃除レベルを求めてないわよね?
そのときはもちろんあなたも家事をするわけで、
それによってあなたの仕事の質が下がるかもしれないことも
含まれているのよね?」と怒涛のスピーチ。

いや、わかる…わかる…しか言えないけれど、本当にそれ!!
ロンドンのパルも言っていた。
「40過ぎて娘を出産するまで、自分の学業と人生と仕事と
バランスをとることに必死で過ごしてきた。
自分にとって何が一番か、仕事か学業か人生のバランスをとりながら…
それが娘が生まれた瞬間にすべてがらりと変わって優先順位1位が娘になった」
という話、本当にわかる!

そのどちらもわかる!その一方で、
「娘がどちらかの選択を迫られることがないようにサポートしたい」
というところも、もう賛同しかなく、首がちぎれる勢いで縦に振る。

「いまのイギリスにそこまでの性差別は…」とロンドンのパルの夫が
言ったとき、
「それはあなたが経験したことがないからで、
経験したことがないからといって、それが存在していないわけではない!」
という言葉とか、その通り!以外に言う言葉がない。

私とロンドンのパルで盛り上がっていてロンドンのパルの夫が
「メイは日本人女性なのに、そういう意見なんだね」と言ったとき、
ロンドンのパルが「メイは伝統的な日本人女性とは違うから」と言い、
"She has ideas."と。
idea…考え?どう訳すんだろうと思ったけれど、理念かな。

私が署名活動をしたとき、「私は意見がないんです」という人が数人いた。
そう聞くたびに不思議で仕方なかった。
意見をもたない?
どうやったら意見を持たずにいられるのか?
そんなこと不可能じゃない?!とロンドンのパルに話すと、
彼女も大きく賛同してくれた。
私たちの会話を直接聞いた私の夫が言っていた。
「ロンドンのパルさんとメイが仲良しの理由がわかった。
いろいろと同じなんだろうね。」と。
そうでなければ、10年以上も友達やってないと思う。