ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

親切を選ぶ

ついに夫も発熱し、満を持してインフルエンザの検査をしたら
まさかの陰性だった。
3日連続でこどもたち(と私)の検査をした医師は私を見て
「ご家族4人インフルエンザでご主人だけ陰性…はないでしょう」と
いうことで”みなし陽性”になった。
「ただ、ひとつ確認させてください。同居されてますよね?」と
同居を疑われた。

「インフルエンザの出席停止日数の数え方がちょっとおかしくない?」
という生徒が数人、学校にいた、と太郎が言っていた。
出席日数も大事、テストも大事、といろいろと気になる受験生。
そういえば、太郎が一緒に登校する子は感染せずだったの?と
聞いたところ、
「次郎が月曜にインフルエンザになった時点で、
感染が不安だから、別々で行こうと言われた。」と。

・・・はい?
なんだそれ?と思ったのは私だけで、
次郎と花子は「まぁ、太郎が何も思わないなら、いいけれど~」。
夫は「言いそうやな~」程度。
私ひとり、イライラしていたりする。

いや、わかるとも!
受験生のこの大事な時期に、インフルエンザに感染なんてしたくないとも!
「感染が不安だ」と思うのは、きっと当然の心理だ。
受験生も受験生の家族もみんな思っている!
でも、それ言うの?
友達に?
いや、それ友達?
なんなの、これ!!と、「三味線ゲットしたの~」と
三味線の画像をlineしてきたスイスのパルに愚痴る。

「そういうエゴイストって、世界のどこにでもいると思うわよ。」と。
エゴイスト:利己主義者

「重要なのは、私たちがあっち側にいかないことよ。」と。
なるほど…。

いろんな国のパルたちと話していると、”正しい”ことって、
本当に国によって、人によって違うと感じる。
インフルエンザの衛生基準や感染不安もそのひとつで、
アメリカやオランダでは、出席停止にはならないし、
解熱すれば翌日から登校する。
そんな国の人たちからすれば解熱後も自宅待機期間があったり、
出席停止にまでなる日本はやりすぎ、と言われたりもする。
何が”正しい”かは国によって違いすぎて判定できないことのほうが多い。
それでも”親切”だとか”人を思う心”は国によって違う、
なんてことはない。
だからこそ、”正しい”より”親切”を優先しようと私も思っている。
『ワンダー』でも出てきた格言でもあるけれど。

”When given the choice between being right or being kind, choose kind.”
(正しいことと親切であることを選べるなら、
親切を選んで。)