ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

リーダーの真価

ロンドンのパルからメッセージが来た。
富士通の郵便局のスキャンダルを知っているか?」
議会に富士通の社長(欧州担当の)が呼び出されたって
いうところまでは知ってる、という話をした。

さて、富士通のイギリス郵便局でのスキャンダル、
どれくらいの人が知っているのかしら?
我が家の夫は知らなかった。
私は目にしたことがある、という程度。

www3.nhk.or.jp概略は、イギリスの郵便局で利用されていた会計システムの
欠陥により郵便局長らが横領で不当に訴追された事件。
当時は700人規模の大規模横領…なんてニュースで言われ、
その後、富士通のシステムの欠陥が判明。
1999年から2015年の話で、なんでこの話が2024年に再燃?と
富士通執行役員でヨーロッパ地域の責任者を務める
ポール・パターソン氏がイギリス議会で証言」した、
というニュースを見た時も不思議に思った。

ロンドンのパルが言うには、「ドラマ化されて、再び注目されている」
らしい。
そして、ロンドンのパル経由で聞いた話によると…
横領した(実際にはシステムエラーなので横領していない)お金を
払うように脅迫されたり、
調査をしていたジャーナリストが脅迫されたり、
イギリス郵便局もシステムエラーがわかっていたのに隠していたり、
局長の中には家を売り(横領していないお金を払うため)、
破産した人や自殺者まで出て…
ついに議会に呼び出された富士通執行役員責任者が
「道義的責任はある」と言いつつ、捜査の結果を待つ、と
述べた。ロンドンのパルからは
「あんた、知ってる?富士通よ!日本の会社よ!
日本らしい言い逃れね!」というニュアンスを感じ取った…。
いや、その欧州の責任者は日本人ではないけれど…
イギリス郵便局の会計システムは富士通が買収した
イギリスの会社だって聞いたけれど…(でも、買収したら富士通!)と思ったり、
マイナンバーのトラブルも
みずほ銀行のトラブルも富士通じゃなかったっけ?
と思い出したり…。

日本人っていうだけで、聞かれた。
「あんた、どう思っているわけ?」と。
富士通とは全く縁もゆかりもないのですけれど…。

ただ、トップのあるべき姿を問われた気がした。
エアバッグの問題とかダイハツの不正が発覚したとき、
トヨタの社長が真っ先に会見していたなぁ…と。
富士通の社長はなぜ出てこない?
そんな話をしていたら、富士通の社長が”コメント”を出していた。
すごく物足りないものを…。
すごく残念な気持ちになった。

www.jiji.comそんな世界規模の大きな話をした後で比較対象にもならないけれど
中学校のPTA会長が某説明会ですごく批判されていた。
「もっと事前準備できたはずだ!」
「ほかのやり方をしてほしいと提案したのに!」と
意見を述べた人々と同じように私は説明を聞いて憤慨し、
説明会が紛糾するのは当然だと思ったのだけれど、
同じ説明会を聞いたほかのママさんたちが
「時間の無駄よね~」「もう今更言っても遅くない?」と
何も感じていないことに驚きを通り越して恐怖を覚えた。
えっ、「言うの遅い」って、説明会が遅かったからでしょ?
いまが発言できる最初の機会で、
これより後はもっと”いまさら”でしょ?
そして、驚きを通り越して呆れかえったのは
1年半放置していた議題を次の人に丸投げして去ることについて
「ご理解いただきたい」と言ったこと。
・・・えーっと、意味が分からない。
えっ?これ、みんなイラっとこないの?
うんうん、わかる~ってなるの?と絶句しながら聞くと、
「すごく誠実だったよね」と…。
良い人なんだろうなぁ~というのはわかる説明だった、確かに。
でも、こういう人がリーダーになるから、こうなったんだよ!
というような良い手本だった。。。
富士通のスキャンダルを知り、改めて思った。
こういうとき、リーダーって真価が問われる。