ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

男性作家の描く女性

アメリカ人作家の本を英語で読んでいた。
すごく違和感があるわ~、と思いながら読んでいると
ロンドンのパルからメッセージがきたので、
「本の内容に引っかかることがあって、言ってもいい?
プライベートなことかもしれないけれど、聞いてもいい?」と
確認を取ったら、「どうぞ~」ということだったので聞いてみた。

「白色パンツ(下着)って、どう思う?」と。
ロンドンのパルも、WHAT?(なに?)と驚いていた。

実は、読んでいる本の登場人物が28歳の女性、不倫中、
レストランに座れば周囲の男性が振り向くような美女で…
どっちかっていうと肉感的。
その女性が不倫相手との逢瀬に”白色パンティー”ってどう思う?
それが”超小さい”ものだとしても…28歳の女性は白なんて穿かないと
思わない?
しかも勝負下着よ。
不倫相手とのアバンチュールよ。
そこで、白?ないわ~…と思った。
これは作者が男性だからで、きっと女性作家なら、
不倫に燃えている肉感的な女性に例え極小だろうとも白なんて
穿かせないと思わない?とロンドンのパルに熱く語り、
「確かに白はもってないし、買わないわ」と言質を得た。
でしょ!イギリスでもそうなのね。日本でもきっとそうよ!
不倫をしたことないけれど、勝負下着に白を買わないと思う。

そんな話をしていたら、スイスのパルから
「夏にまた孫が増えるの~」なlineがきたので、彼女にも聞いた。
「白い下着を身に着けるって、どう思う?」と直球で
本の登場人物の説明をしながら。
彼女曰く、「黒一択!」らしい。
・・・アバンチュールのセクシー下着は黒なの?!
そうなの?
赤もありじゃない?と聞くと、
「赤は嫌い」と。そうか、体温上がるって言われるけれど、
赤パン。(情熱から遠のく冷え性予防…)
情熱的な下着の色で盛り上がったけれど、
白はない…とスイス人も思うらしい。

学生時代、講義で某作家の本が授業で取り上げられ、
その作者も女性に白いブラを身につけさせていた。
社会人で白いブラ?…いや、止めないけどさ、自由だけれどさ…
白を探すほうが大変でしょ?と友人たちとひそひそ言っていたら
「発言は大きい声で!」と教授に言われて、
「白いブラを身に着ける成人女性なんて違和感がありすぎる」と
でかい声で言ったことを思い出した。
「女子大生でも白いブラなんて身に着けない!」と啖呵を切って。

男性が望むのであろう登場人物の女性と実体としての女性に乖離がありすぎて
男性には好まれる作家かもしれないけれど、女性が読むと違和感がある、
なんてファンに怒られそうなことを言った…。
(女性ファンも多いことを知るにつけ、不思議。)
教授は面白がって論文に「女子学生が指摘したところによると…」
なんて一文を入れていた。(許可もとられた)

日本人作家の書く女性は古い!と思っていたけれど、
どこも同じか…と白い極小パンティの表記に思ったりした。
ロンドンのパルは「白って、純真さの意味も西洋ではあるのよ。
結婚式とか白だし」と語っていた。
いや、それは知っている。日本も白は無垢を表す。
でも、不倫している28歳の女性に誰が純真さや純潔を求めるんだ?
白をいつも穿くようにという夫の指示があったなんて文章はないし、
この白い下着が”不倫の罪の意識”を際立たせているのでは?と
ロンドンのパルは言っていたけれど、その読みは無理があるような…
いや、まだ読み始めたばかりだから、この白パンが後々には
赤パンや黒パンに変わって、下着の色で女性の気持ちの変化がわかる!
なんていう展開になるのかもしれないけれど…。
そうなると、もうシュールで笑いをとりにきたか?と
思わずにはいられないけれど…。

読書好きだと言うと、ブッククラブに入っているの?と海外のパルたちは
よく聞く。
いや、別に感想を語り合いたいと思うことはなくて…
個人的な趣味で読書を楽しんでいるので、と思っていたけれど、
いや、これはちょっと聞きたい!語りたい!
「不倫する28歳女性に白い極小パンティを穿かせる作家の意図とは?」と
ほかの人の意見を聞きたくなった。
とりあえず、火曜日にアメリカのパルとビデオ通話するときは、
アメリカにおける白いパンティの意味」は聞かなければ。