ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

アドバイス聞き疲れ

「女性はアドバイスより共感を求めている」とは
よく言われる。
共感してくれる女性が多いのは事実で、
「わかるわー!」という言葉だけでいい!とすら思う。
その一方で、アドバイスしてくれる人は性別を問わずいる。

今日は、なんだかとてもたくさんの人から
アドバイスを受けた日だった。
「最後は進路は自分で決めさせることよ。」から始まり、
"Don't push her so hard."
 (花子をあまり追い込むな)
"The only thing you can do is just trust her and
let her experience."
(あなたにできることは花子を信じて、経験させることよ。)
「ほどほどに頑張る高校でいいのよ。
生活が楽しくできるところ」などなど、
千差万別、玉石混交、国籍もいろいろ。

アドバイスをもらって、ずっとモヤモヤ、イライラしていた。
「迷っているんです!
アドバイスください!」
なんて一言も言ってないのに、なんでみんな自分の意見を
押し付けてくるわけ?judgmentalの日本語訳は何?!
一度でも私が意見を求めたか?と何も言っていない夫に
突っかかったり…。
中1の反抗期の太郎に負けず劣らず、全方位に
喧嘩を売って歩きそうな勢いでイライラしていた。 

そんな話をロンドンのパルにいつものように愚痴った。
アドバイスや他人の意見を新鮮に感じることもある、
でも、いまは私にも余裕がないから、受け入れられないのに
求めていないのに押し付けられるアドバイス
相手が親切心だからこそのしんどさ…。
悪意も敵意もないのに、しんどく感じるのは私が狭量なのか?と
余計なことまで考え始めて疲れる。

"I am happy to listen when you talk
because I feel you want to vent, 
not problem-solve."
(私はあなたが話すのを喜んで聞くわ、
だって、あなたは問題解決をしたいのではなく、
ただ発散したいだけって感じるから。)

"You always seem to have a very clear idea of your goals."
(あなたはいつも明確な目標があるように見えるから。)

もらったアドバイスで地味に凹み、
ボディブローのようにじわじわ効いてくるのは
「もっと花子をサポートしてあげて」というもの。

"Really? I think you have incredible support for your kids."
(本当?あなたはこどもたちをすごくサポートしていると
思うけれど。)

ロンドンのパルにちょっと愚痴って、スッキリ。
ストレス、かなり排出された気がする…。

吠える日々

ドイツのパルからクリスマスカードが届いた。
今年最初のクリスマスカード。
f:id:bitter-chocolate3:20211214100107j:image

クリスマスカードを送ってくれたパルを含めて
返事を書かなければならない手紙が10通も溜まっているけれど
なんだか返事を書く気力がない。

高校受験の花子に、こんなにエネルギーを奪われるとは…。
兵庫県内申点(通知表の評定)は副教科の配点が高い。
相対評価ではなく絶対評価だといわれているけれど、
全くそうでもない。
副教科はペーパーテストよりも実技点を重視される。
実技ができないからペーパーテストをがんばる!と
期末テストで保健体育で学年5位をとった花子、
ついた評定は5段階の2。
50mを10秒で走っている花子に、実技がんばれ!と担任は言う。
よし!がんばるぞ!で50mが8秒で走れるように
なるわけないだろ!!と花子のいないところで毒づく。
短距離走は無理だけれど、長距離走ならと自分の記録で
タイムを縮めた花子、評定は安定の2。
「評価が納得できなければ聞いてください」と言われたので
聞いてみると
「科目により評価の仕方が違うので何とも言えない」と言われる。
・・・それを聞くんじゃないのか?
”担任”、意味あるのか?といらーっときても
花子のいないところで毒づく。

塾で難関高校の数学を解くクラスに入っている花子。
「きみたちは、こういう難解な数学が解けるのに内申点
概ね低い」と先生が言ったらしい。
花子の周囲も驚くほど内申点(通知表の評定)が低かったらしい。
それはなぜか、「授業を退屈そうにしているから」と。
それはなぜか、中学校の授業が簡単すぎるからだよ!!と
その話を聞いてまた吠える。一人で。ぼそぼそと。。。

内申点なるものが2者面談で通知されたらしい。
忖度とやらがあるかも?と期待したけれど…なかった!!
つい怒りに燃えた私に花子は「3者面談、何も言わないで。」と。
なにも…って、なんのことかしら?とすっとぼけたけれど
「何も言わなくていい」と念押しされた。
2者面談で花子が言われたことを3者面談でまた聞くだけなら
しかも質問できないなら、行かなくてもいいのでは?とすら
思うけれど、
「黙ってて!」と毎日、念押しされる。

通知表の評定、中学校はもっとペーパーテストに直結されて
つくのだと思っていたけれど、全くだった。
その結果、花子より順位が低い子が高い評定を得ている。
要は、”先生受けがいい子”かどうかで…なんだこれ?と
思ってしまう。

過日、”内申美人”なる言葉を聞いた。
内申点だけがよい生徒のことで、実力が伴っていないけれど
高いレベルの高校に行け、入学後に苦労する、と。
内申美人とは言い得て妙…。
ちなみに花子のような子は”内申残念組”と塾で呼ばれる。言い得て妙…。

「結局は縁があるところへ行くのよ」と先輩ママが言っていた。
私はまだその悟りの境地へ達してないからしんどい。
早く悟りを開きたい。

”The Flatshare"

5日で読み切った洋書、”The Flatshare".

部屋を探していたTiffyが家賃の安さに惹かれて
ルームシェアをする…のだけれど、
ふつうのルームシェアとは違う。
夜勤の看護師さんと同じ部屋を使う。
夜から朝はTiffy,朝から夜は夜勤の看護師…
同じ部屋と同じベッドを。

コミュニケーションはポストイットで。
食事のおすそわけから始まり、
元彼の愚痴を語り、友人としての交流が始まる。
そこに強盗の冤罪を着せられて
刑務所に入っている弟の話も絡まる。
元彼も終わったはずなのに、ちょっかいをかけてきたり…
まさかのプロポーズがあったり、
ハリウッドのラブコメ映画を観ているような展開だった。
半分過ぎてから…。
そこまでは読めずに終わるかもと思ったほどだったけれど
半分を過ぎてから登場人物たちの動きがすごすぎて
口は開きっぱなしで、ページをめくる手は止まらない。
これ、映画で観たい!

 

人生の先輩

過日、友達に誘われて、知っているけれど
あまり話したことのない知人の家に誘われた。

子育てをしているママさんの友達はむずかしい。
こどもを通して知り合い出来た”ママ友”は、
こどもの学年も同じなので心強い反面、
疲れる相手でもある。しかも、ママ友交流はどこで
どうつながっているかわからない!
学校でも顔を合わせることもあり、程よい距離も求められる。
価値観も多種多様で、その発想はなかった!と
幾度思ったことか。

今回、私を誘ってくれたのはこどもを通して知り合ったけれど
お子さんはすでに成人、しかも私より1周り下!
私の愚痴も「そんなことあったわねー。わかるわ!」と
いつも聞いてくれる。
その彼女の友人は彼女よりさらに年上で、
「来年は赤いパンツはかなくちゃ!」という年齢。

年齢が違いすぎると話が合わない、と学生時代は思っていた。
全くわかってなかったなぁ、と
思いながらお茶会から帰路についた。

年齢が全く違う人たち、世代が違う人たちとの会話は
とても新鮮!予想外の答えが返ってきたり、
達観した言葉の端々に人生を感じたり。
「いろいろあったのよ。ふふふ。」と。
私は彼女たちのこどもよりちょい上くらいの年齢なので
多少の不作法や不躾な質問も教えてもらえる立場なのも
ありがたい。

2つ共通点があった。
私たち3人のこどもたちは同じ公立中学校に通っている。
知人のおばさまのお子さんが中学時代に不登校になりかけ
学校に相談しても全くらちがあかなかったので、
「私立中学校への転入手続きを教えてくれますか?」と
アポをとって中学校へ行くと、わらわらと先生がでてきた、と。
それで、ちゃんと対応してくれて、めでたしめでたし?と聞くと、
「そんな先生はあの時代、あの中学校へはいなかったわね~。」と。
それから5年後に中学校へ入学した子がいる友人、
「私の子のときにもそんなしっかりとした先生はいなかったわね~」
それから10年経ていまに至りますが…
その中学校へこどもが通っている保護者の一人として
「伝統はしっかりと受け継がれてますよ。」と伝えた。
つまり、しっかりとした対応のできる先生はいない…。

もうひとつの共通点は3人とも関西出身者ではないこと。
もう関西に住んでいるほうが長くなったおばさまたちは
同郷の人と話せば出てくる程度くらいにしか
お国言葉がもうでてこない、と話していた。
そういうものですか…私は怒るときがずっとお国言葉なので
我が家のこどもたちはバリバリに私の方言で怒られる日々ですけれど。
「はよう、宿題せられーゆうとるじゃろが!」
(早く宿題をしなさいと言っているでしょ!)
「はよ起きられー!」
(早く起きなさい!)
「おえまー!」
(ダメでしょ!)
と、すぐに思いついて出てくるけれど…。

「今が一番楽しいときよ」と何度もおばさまたちに言われたけれど
早送りして、さっさとその境地に達したい。

学生時代、”先輩”と呼ぶのが嫌いだった。
もう一つ言えば、嫌いな人を”先生”と呼ぶのも
嫌いだった。
尊敬のない、上っ面だけの敬称、いりますか?と
思っていたし、
「年上なだけで先輩って呼ばれることに抵抗はないのですか?」
と本人に直接言ったことすらある。
部活に入るときには上下関係にうるさくない部活を選んでいた。
そんな私がおばさまたちには「先輩と呼ばせてください!」
と言いたくなるような充実したお話ばかりだった。

自尊心

きっかけは北欧の某国のパルの手紙。
彼女の娘…といっても私より年上で既婚の子持ちが
今度また日本で暮らすことになったわーという話。
彼女(60代)の娘さんは日本人男性と結婚し、こどもがいる。
娘さんは資格で仕事をしている専門職で、
日本では仕事ができない。
資格のいらない仕事をしていた日本人男性が欧州に行く決断をした…
のだと思っていた。
そして、3年ほど暮らしていたけれど、
言語の問題が大きく仕事が見つからず、
日本に戻り就職活動をして見事採用されたので、
娘さんとこどもも日本で一緒に生活する、と。

えっ…娘さんのほうが資格の必要な専門職で
キャリアもあるのに?とつい聞くと、
「仕事を探している間、娘婿の落ち込みがひどく、
彼が幸せならどこででも生活できると娘は言っている」と
欧州のパルは言う。

わからん…金銭的なことだけでいうと、専門職の娘さんが
欧州で働くことが一番安定している&高給だろうし、
資格がいらない仕事を日本でしていて、
英語ではない言語の欧州で仕事が簡単に見つかる、と
私より年上の男性が安直に思っていたとも思えず
「娘が幸せならそれでいい。」というパルの一言がすべてだわ、
とは思いつつ、このモヤモヤはなんだ?
日本人男性の男性が世帯主として大黒柱にならなければ!とか
働いていないと価値がない、という観念で生きているのか?と
消化不良が続いていた。

ロンドンのパルに話すと、
「同じような話はどこにでも転がっている」ようで、
ロンドンのパルの友人カップル(婚約済み)の話をしてくれた。
ほぼ同じ状況で、女性が生活資金を出して10年後、
彼が「きみは僕の自尊心を傷つけた」と言い残して去ったらしい。
・・・すごいな。
ロンドンのパルはその男性に後で聞いたらしい。

When I asked him why, he said
that he should be the breadwinner,
and it damaged his self-esteem that he was reliant on his
girlfriend for their income.
(私が彼に理由を聞くと、彼は僕は稼ぎ手になるべきで、
生活費を彼女に頼ることは自尊心を傷つけたと言った。)

breadwinner: 稼ぎ手  self-esteem:自尊心

でも、なにが私とロンドンのパルにモヤモヤさせるか、
それは”働かなければ価値がない”という固定観念だと思う、
という話になった。

生活のために働く必要はあるけれど、
生活のためのお金がどちらかから入るならば、
もう片方が働かなくても、そこまで自尊心を削られるのか?
動きたいならボランティアもできるだろうし、
家事なんて次から次へと湧き出てくるけれど…
でも、きっとそういう人たちは働くこと、
お金を稼ぐことにこそこそ価値があり、
家事や雑用に価値を見出さないのだろう、と。
そういう人が大黒柱や収入がある側になると、
家事や育児を”たいしたものではないと決めつける”。
そして、自らがフルタイムで働くために
家事をしてくれている人やこどものことをすべて引き受けて
しているパートナーの存在を軽くみるのだろうなぁ、と。

自分の固定観念に自分で首を絞めているだけだわ、と
ロンドンのパルも厳しかったけれど、
私も共感できない。

The Midnight Library

あちこちでおすすめされていた一冊、
”The Midnight Library"(真夜中の図書館)

自殺を試みたノーラが真夜中の図書館へとたどり着く。
生と死の狭間にあるという真夜中の図書館では
自分の後悔を振り返り、別バージョンの人生を生きることができる。

しかも、「これ、違う!」と思えばまた図書館に戻って
違うバージョンの人生をやり直せる。
ゲームのリセットボタンのように簡単!
ただ、結末がいまいちだったなんていう書評をあちこちで読んだり、
気分が落ち込んでいる人は読まないほうが…
なんて書かれていたけれど、
これこそ誰でもが読める本なのでは?と私は思った。
性描写もなし!キスシーンはあったかも…程度。

私自身は読書中に眉間に皺を寄せながら読んでいたようで
家族から「また暴力描写?」と聞かれた。
暴力シーンはなかったのだけれど、自分の人生の岐路について
何度も考えていた、考えさせられた。

主人公のノーラはオリンピックのナショナルチームに選ばれるような
水泳選手で(ただし挫折)、バンド活動もしていて、(ただし挫折)
哲学にも興味があって(ただし…以下略)…
オリンピックでメダルをとる人生、
哲学の教鞭をとる人生、
バンドで大成する人生などもあった。

さて私の人生の分かれ目は…進学先を選んだとき、
就職のとき、結婚のとき…あのときあっちの道を選んでいたら…
なんてことを考えていたら眉間に皺が寄っていたもよう。

"You don't understand the life.
You just have to live it!"
(人生を理解しなくていい。ただ、生きるのよ!)

いろんな人生を生きたノーラの格言、深い!

 

”Remember Me?”

7冊目の洋書、"Remember Me?"
『お買い物中毒な私の日記』でおなじみの
ソフィー・キンセラ

お買いもの中毒な私!(吹替版)

"Can You Keep A Secret?"に続いて2冊目。

Can You Keep a Secret?: A Novel (English Edition)


ハリウッドのラブコメ映画を観ているような物語で、
笑いあり、ハラハラしつつの安定の着地…。"Remember Me?"

Remember Me?

交通事故で記憶喪失になった主人公、
目覚めたら「ポテトってなに?」みたいに
(と表現されていて爆笑)
2サイズダウンして、歯列矯正もされた美しい歯並び、
そして億万長者の夫にメルセデスベンツ
最後の記憶は3年前のボーナスももらえない入社したての
平社員だったのに、目覚めたら部長職になっているし、
どういうことー?!というドタバタ展開。

私立病院の個室で、連日、超豪華な花束を持って
見舞いに来る億万長者のイケメン夫が急にでき、
完璧な人生になっている?!と大喜びしていたら
炭水化物ダメ!絶対!の夫で、マニュアル主義で…
ついていけない性癖も各種…と爆笑しながら読めた。
この単語、覚えても使えないわ!と笑いながら、
ロンドンのパルに報告したり。←使ってる

以前は新しい単語をメモりながら読んでいたけれど
読書に没頭していると忘れる。
この本に出てきて記憶に残っている単語、熟語は
trail off:次第に小さくなる
bastard:人でなし
chignon:シニヨン(後ろでまとめた髪型)
lasagna:ラザニア
Suit yourself:勝手にしなさい、お好きなように

総単語数は105,248語。
ソフィー・キンセラの人畜無害なストーリー、
好きだわ。