ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

Miss Hokusai

海外の友人たちのほうが日本文化に詳しいことが
多々ある。
例えば、コロラド州のパルから「この前、〇〇教会で学んできた」と
いう報告をよく受ける。
〇〇には新興宗教が入る。
これが1つではなく、何か所?いくつの新興宗教の勉強をしているの?と
思うほどに私より日本の新興宗教に詳しい。
一応、そのときそのときに”助け”を求めて学習会に参加しているもよう。

ロンドンのパルは中世文学を大学で専攻し、詳しい。
私が大学の過去問の”赤本”について語ると、
「江戸時代の赤本とは区別しているの?」と聞かれ、
意味が分からなかった。
江戸時代、草双紙(くさぞうし)という娯楽本があり、
赤本、黒本、青本黄表紙とあった、と
ロンドン在住のイギリス人から講釈される日本人…。

ロンドンのパルは鎌倉、室町、江戸が大好きで詳しい!
ということはわかっているけれど、たまには私も
ドヤ~!!と語りたい。

先日、ふと葛飾北斎の娘の話になった。
「昔の芸術家になぜ女性はいないのか?」と中2の太郎が言った。
芸術家の女性はいた。
ただ、彼女たちの作品が評価されなかった、
残らなかった、もしくは男性の名前の下に隠れた、
というときに例に挙げたのは葛飾北斎の娘。
晩年の葛飾北斎の画風が変わっていて、葛飾北斎の娘が描いた、
なんて言われている。

という程度にしか知らなかったので、私も調べてみた。
葛飾北斎の娘、絵の才能があったのは三女の栄、
ということで葛飾北斎には3人の娘がいたことを知る。
栄の雅号は葛飾北斎がいつも「おーい!」と栄を呼んでいたことから
応為(おーい)。
お栄さん、怒っていいよ、そういう雅号のつけ方をする父親…と
思った。
二葉亭四迷を思い出す洒落た名前だとは思うけれど。
二葉亭四迷、くたばってしまえ、からというのは有名な話)

そんな応為の浮世絵、”東洋のレンブラント”と評価されるのも
納得の美しさだった。f:id:bitter-chocolate3:20220627100223j:image

これを海外の絵を見ずに、浮世絵で完成させるって、
才能だわ…と惚れ惚れし、ロンドンのパルに報告。
葛飾北斎の娘を知っている?と。
ロンドンのパルからすぐに返信が来た。
"Miss Hokusai"と。

先週、そのアニメを見たわ~面白い映画だったわよ、と言われた。
またしても先を行かれた。