ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『ボトルネック』

ボトルネック

久しぶりに日本の小説を読もうと思った。
なにかで読んだあらすじにとても興味を持った。
そこで紹介されたあらすじはこんな感じだった。

友人の弔いに東尋坊を訪れ、そこでタイムリープする。
異動した世界では、僕の両親はとても仲が良い。
僕にはいなかったはずの姉がいる。
元の世界に戻りたいと思えない良い世界がそこにはあって…。

似たような世界で少しだけ違う”間違い探し”の世界は、
僕の世界では潰れた古着屋があったり、
地主が切らさなかった大きな銀杏の木があったり、
事故で死んだはずの親しかった友人が生きていたりする。
それらの世界がただ漠然と存在しているのではなく、
僕がいない世界で、僕ではない誰かが作り出していることに
気づく。

これ、青春小説なのかしら?と読んでいて、
推理小説”だと知った時、タイムリープを私もしたのかと
思うほどの衝撃だった。
こういう推理小説もあるのか~と。

イムループもタイムリープもタイムトラベルも、
どれも既視感いっぱい、既読感いっぱいの
どこかで観た、読んだことがあるストーリーになりがちだけれど
こういう話もあったのか…と最後まで面白く読めた。

私自身はタイムトラベルしたことはないけれど、
認知症になった祖母や父によくパラレルワールドに連れて行かれた。
私は小学生になったり、女子大生に戻ったり。
それなのに私には子どもがいて…
「いまはなにをしているの?」といつも祖母の作り出す
私の設定に興味津々だった。
読書をしながら、なぜだか認知症だった祖母を思い出した。