私が”裁判員専任手続き”の招待状をいただいてから
何度も検索したことがある。
”裁判員 服装”
誰かの人生を決める裁判に立ち会うだけではなく、
量刑まで決める一人になる裁判員、
”普段の服装で”と言われても、Tシャツとジーンズはダメだろうなぁ…と。
仕事に直行するために作業服の人もいたらしいけれど、
それは”制服”扱いで私の中ではセーフライン。
私の”普段の服装”はTシャツにジーンズで、
参観日の三者面談用のおしゃれ着がある程度。
そのおしゃれ着で裁判所に行くには浮かれすぎかも…と
白と黒のブラウス、黒のロングスカート、紺のズボンと買い足した。
慌てて買いに走る私に夫が「用意してなかったの?」と聞いてきた。
先に服を準備するなんて縁起悪い!と用意しなかった。
黒い法衣を着た裁判官の横にピンクの服着ていたら目立つよな、
青いカーディガンもアウトかしら?などと考えていると
すごく疲れた。
ベージュは許容範囲内?グレーは?
裁判官の言う”普段の服装”って、なに?
あなたと私の”普段の生活”がそもそも違うのに!と思ったり。
法衣を裁判員が着ることには抵抗があるかもしれないけれど、
黒のポンチョでも黒のカッパでもいいから、
服装を気にせずに済む何かを裁判員にも着させてくれたらいいのに、と
心の底から思う。
とりあえず、と半袖ブラウスを買ってから気づく。
いや、待てよ。裁判官たちは長袖の上に法衣を着るってことは
冷房は28℃設定ってことはないよね?
半袖を着ていたら寧ろ寒い?と羽織るものも準備する。
どのケースを扱うかは裁判員選任手続きで知ることになるのだけれど、
それまではもしヤクザ絡みだったらどうしよう?とか
傍聴に来ていた事件関係者に駅とか裁判所の行き帰りに
声をかけられたらどうしよう(過去に声掛け事例はあった)と
とても不安だった。
お気に入りのカバンは目立つとよく言われていたので、
しばらく黒のカバンでも持とうかと真剣に悩んだりもした。
(裁判員になってから、なにかあったときは迷わず110番!
という紙をもらう…何かあった時って、なに?!)
でも、黒の上下、黒のカバン、黒のパンプス…
就職活動中の人にしか見えない。
ただ、はぁ~~~と大きなため息をつきながら歩いているので
葬儀関係者や葬儀場の人にも見えるかもしれない。
私が白のブラウスを着ると事務職員にしか見えず、
「あれ?あそこ、裁判所の書記官?」ってならない?と
夫に真剣に相談する。
「裁判員になっちゃった!!」と言えないので、
(不特定多数がダメなだけで、会社に連絡や特定少数は可のよう)
服装の相談を誰にもできず、
相談相手は夫だけ…ということも辛かった。
結局、初日は黒のロングスカートに紺の半袖ブラウスを着ることにした。
30分ほど歩く必要があるため、パンプスは無理!と判断し、
評議室内の暗証番号つきのロッカーに入れることにした。
私のロッカーには黒のパンプスと黒のカーディガンとストッキングの予備!
行き帰りはスニーカーで!
ついでにバスや電車で使えるICOCAを初めて購入。
遅くなったときに備えて大量のレトルト食品もスーパーで購入。
準備万端!のハズ。