ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

ガッツを見た

友人の娘ちゃんが部活を引退した。
その娘ちゃんに盛大なスタンディングオベーションを送りたい。
部活を3年間続けた、
それが偉いわけではない。
3年続ければいい、とは全く思っていない。

寧ろ、私と友人は娘ちゃんの部活の話に
時に怒り、時に泣いてきた。
友人は時に学校へ抗議に行き、時に顧問の先生に相談し、
多くの時間を娘ちゃんに
「あんな部活、辞めちまえ!!」と怒っていた。
意地悪な先輩や無視する同級生たちに…。
話を聞くだけの顧問たちに。
我が家のこどもたちとも仲良しでよく知っているので
私もつい「辞めて違う部活に入りなおせば?」と思っていた。
それでも娘ちゃんは「絶対にやめない!!」と泣きながら語り、
その決意を3年間通した。

中学生にとっての部活は、狭い学校生活の中で
より狭いグループの中での活動で、
たいしたコーチがいるわけでもないのに長時間練習を強要され
昨今は熱中症で倒れる子も少なくない。
「私ならあんな部活、絶対にやめるわ!!」と友人と鼻息荒く
怒りながら泣いたことが何度あったか。

高校受験の内申書に「部活動を3年間続けた」と書かれるとか
書かれないとかいう都市伝説があり、部活動を続ける子もいる。

娘ちゃんには”幽霊部員”っていうのがおってね…と
大人の裏技も教えたけれど、彼女は毎日参加し、無視されたりした日々を
過ごしたらしい。
3年間!
顧問にも相談に行ってもなんの援護もないままに…。
その部活がついに終わった。
引退試合はあっさりの1回戦負けだったらしいけれど、
「すごいよ!!立派だよ!!」電話で私が話していた様子を聞いたこどもたちは
県大会優勝したのかと思ったらしい。
1回戦敗退、そんなことはどうでもいい!
娘ちゃんがやり遂げたことが素晴らしい。
部活を3年続けることが立派だとは露ほどにも思わないけれど、
彼女のガッツは称賛に値する。

進路説明会のときに、久しぶりに娘ちゃんに会った。
遠くから手を小さく振っても気づいていないようだったので、
大きく手を振った!
息子にも「〇ちゃんでしょ?」とつい確認しつつ、
何度も手を振った。
「部活、おめでとう~!!」と声援も送っておいた。
娘ちゃんは小さく手を振り返してくれて、
数日後にママさんに会ったとき、
「太郎君ママ、手を振りすぎ!ってうちの子に言われてたで!」と
言われた。
思春期、ややこしいわ~。
でも、久しぶりに根性を見せつけられて泣いた。
本当はもっと違う青春をしてほしかったんだけれどね…。

しょっぱい青春になっただろうけれど、
これからは良い日々がくるに違いない!