ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『プエルトリコ行き477便』

プエルトリコ行き477便』

 

"The Last Flight"というタイトルの洋書に惹かれた。

 

失踪したい二人の女性が空港で出逢い、航空券を交換する。
1人は夫からDVを受けている女性、もう一人も逃げる必要がある女性。
二人は心機一転、新しい生活を始めるはずが、
片方の飛行機は墜落し…

英語で読むか、日本語で読むか…
悩みながら、誘惑に負けて翻訳本を選択。
翻訳本にありがちな変な日本語も見当たらなかった。
いや、一つ、気になったところは”肌が粟立った”というところ。
”鳥肌が立つ”ではなく、”粟立つ”にあえてしたってこと?
これ、英語ではどう書かれていたのだろう。
粟立つって、鳥肌が立つとはまた違うのかしら?と
日本語に考え込んだ。

DVの夫から逃げる、1年もかけての入念な計画がまさかの
計画倒れになりそうになりながらも、最善の選択をしていき、
逃げられた!かと思いきや…という怒涛の展開だった。
スリラーになるのだろうけれど、私の許容範囲!
つまりそれほど恐ろしくもない。
最も恐ろしいのは暴力に慣れてしまい、
なにも考えないように感情を麻痺させ、ことを荒立てないようにしよう
私さえ黙っていれば…という思考になってしまうことかもしれない、
と物語を読みながら思った。

洋書では311ページ、文庫では499ページ!
あれ?英語で読んだ方が短かったのか?とふと思ったけれど、
私の読書スピードでは日本語で正解だったかもしれない。