ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

"The Shop on Blossom Street"

17冊目に読み終わった本、
"The Shop on Blossom Street"

表紙とタイトルから、勝手に花屋の話だと思ったら、
毛糸屋さんの話だった。
ガンを2度経験したLydiaが毛糸屋を始める。
毛糸を買ってもらうために、編み物初心者教室を開催し、
最初に集まった3人との物語。
上品で、裕福で、完璧なJacuelineは自慢の息子が
南部出身の田舎娘と結婚した上に、
その田舎出身の嫁が妊娠を6か月まで隠していたことにも、
30年以上連れ添った夫が毎週火曜日にどっかの愛人のところへ
行くことにも不満。

そのほかのメンバーも不妊治療をがんばっているのに成果が出ず、
そうかと思えば、実の兄は浮気相手を妊娠させ、
喉から手が出るほど欲しい私のところには来ない!
人生はなんて不公平なの!と感情の浮き沈みが激しいCarolに
家庭環境が劣悪で、髪の毛の色も服装も、近寄りたくないような
Alixが編み物を通して、
というよりも編み物教室のメンバーを通して成長していく。

素敵な彼ができて、ハッピーエンドが見えかけたら
ガンの再検査に引っかかったり、
不妊治療がうまくいき、妊娠して、神の思し召しと
安堵していたら…と、怒涛の展開から目が離せない。

People assured her that one day they'd laugh about it.
(人々は彼女にいつか笑える日が来るわよと自信ありげに言った。)

Carol wanted to shout at him to talk to her.
Instead she bit her tongue and began preparing dinner,
a meal she had no appetite for.
(キャロルは私と話してと彼に叫びたかった。
その代わりに、口を閉じ、食欲はなかったけれど
夕飯の準備を始めた。)

というような、夫婦やカップルのすれ違いがあちこちで、
いろんなパターンで出てきて、どれもこれも胸が痛い…
よく聞く話ばかりなのに読んでしまった。

読んでいる間中、強く感情移入してしまったのは
完璧主義の洗練されたジャクリーン。
毎週火曜日の夜は遅くまで出かける夫、
気にしない、どこへ行くのか問わないために
火曜日の日中はすごく忙しくして夜が早く過ぎるようにする。
結婚生活を続けるために…
きっと夫はブロンドの女性のところへ行っている、と
全く根拠もなく思っているところが滑稽だけれど
なんだか肩を持ちたくなる。
とにかく、彼女が幸せになっただけで、とてもよかった。

17冊目で141万語越え。次の1冊で150万語越え…。
150万語が目前にきてわかったことがある。
まだまだ知らない単語に言い方があふれているんですけれど。
それでも読むスピードは上がってきて、
4日で読み終わった。1日100ページくらいのスピード。
児童書ばかりが続いていたので、久しぶりに大人の本で、
大人な事情と感情が読んでいて楽しかった。